2013年04月03日17時00分

Windows情報局ななふぉ出張所

MSが進行中のBlueプロジェクトの正体

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 年度末でもある3月末、Windowsの次期バージョンに注目が集まりました。これまでコードネームとして噂されてきた“Blue”について、米マイクロソフトの広報担当者がブログで言及したことから大きく報じられました。また、開発中のビルドと見られるWindowsの新バージョンがネット上に流出し、その新機能の一部が明らかになりました。

 今回はこれらのBlue関連情報を整理してみましょう。

■Blueは複数のデバイスやサービスを横断したプロジェクト?

 Blueというコードネームは以前から噂されてきましたが、今回の騒動の発端は、マイクロソフトの広報担当コーポレートバイスプレジデントであるFrank X. Shaw氏が、TechNetのブログ記事(外部サイト)において言及したことです。このブログは“The Unofficial Microsoft Blog”となっており、マイクロソフトのブログサイトにも関わらず“Unofficial”という悩ましい位置付けとなっています。

 それはさておきShaw氏はBlueについて、デバイスとサービスを進化させるための一連の取り組みを、内部的にBlueと呼んでいると説明しています。Shaw氏はBlueの具体的な内容については踏み込まず、またBlueという名前が最終的な製品名になる可能性は低いという注記を付けています。

 Shaw氏が“一連の計画”という複数形の表現を用いていることから、単にWindowsの次期バージョンだけでなく、Windows PhoneやWindows Serverなど様々な製品群にまたがる横断的なプロジェクトという印象を受けます。

■Windows Blueは使い勝手の改善が中心?

 このように、Blueと次期Windowsの関係は明らかになっていないものの、ひとまず次期Windowsは“Windows Blue”と呼ばれています。そのビルド番号“9364”というバージョンがネット上に流出しています。システムのプロパティでは依然として“Windows 8 Pro”となっており、最終的な製品名がどうなるかはわからない状態です。

 すでに報じられているとおり、ビルド9364ではスタート画面のタイルサイズを大きく、あるいは小さくする機能、スナップ機能が画面中央での2分割や4分割に対応すること、Internet Explorer 11を搭載すること、SkyDriveへの自動アップロード機能などが実装されているようです。

First Look: Windows Blue Build 9364 - Tile Sizes, Apps, PC Settings + MORE

↑スタート画面のタイルがより柔軟になる?

 これらの情報はリークされたビルドに基づいており、最終的にWindowsに採用されるかどうかはわかりません。また、今後も多くの機能が追加される可能性があります。しかし現時点では、Windows 8のコンセプトをそのまま受け継ぎつつ、使い勝手を改善するマイナーアップデートとなりそうです。ちなみにタイルサイズの変更や自動アップロード機能などはWindows Phoneに搭載されてきた機能であり、Windows Phoneユーザーなら「ようやくWindowsにも実装されたか」と感じるでしょう。

 また、一連のBlue騒動から距離を置いていたOfficeについて、Mary Jo Foley氏はZDNetの連載(外部サイト)において、Officeの新バージョンのコードネームが“Gemini”となることを示唆しています。

 Geminiについて、公式の情報はまだないものの、以前から期待の声が高いWindowsストアアプリ版のOfficeを含む可能性があります。現在、OneNoteについては“高機能で有料のデスクトップアプリ”と“シンプルで無料のWindowsストアアプリ”の両方が提供されています。同じくWordやExcel、PowerPointについても、Windowsストアアプリ版に期待したいところです。

■7インチタブレットが可能に?

 Blueではハードウェアについてもアップデートが期待できます。Windows 8の認証ロゴプログラムに関する情報を提供する“Windows Certification Newsletter”(外部サイト)は、3月12日付けで画面解像度についての新しい要件に言及しています。

 このニュースレターによれば、Windowsロゴを取得するための最低要件としてこれまで1366×768ドットだった画面解像度を、1024×768ドットに引き下げるとのことです。

 現在のWindows 8では、Windowsストアアプリをサイドバー状に表示する“スナップ機能”を使用するためには1366×768ドット以上の画面解像度が必要となります。そのため、ニュースレターでは1024×768ドットの製品について、スナップ機能が使えないことをユーザーにわかるよう明記しなければならない、と条件を付けています。

 この画面解像度に関する要件の引き下げにより、具体的にどのようなハードウェアが実現するのでしょうか。もっぱらの話題は、7インチクラスのWindows 8タブレットです。現在のWindowsタブレットはどれも10インチクラスですが、タブレット市場の売れ筋は7インチクラスになりつつあるためです。

MSが進行中のBlueプロジェクトとはなにか
↑Windows 8タブレットはSurfaceを含め、どれも10インチクラス。

 1024×768ドットといえば、7インチのiPad miniも採用する画面解像度です。これによりWindows Blueと同じタイミングで、7インチのWindows Blueタブレットが登場する可能性もあると言えます。

■最初の発表は6月のBUILDカンファレンスか

 一連のBlueプロジェクトについて最初のお披露目が期待されるのが、6月26~28日にサンフランシスコで開催予定の開発者向けカンファレンス“BUILD”です。

 参加登録は4月2日の午前9時(太平洋夏時間)からとなっており、原稿執筆時点ではまだ始まっていないものの、参加したい人は早く登録したほうがお得です。というのも、登録料は最初の500名が1595ドル(約15万円)、その後の一般登録が2095ドル(約20万円)となっているためです。

MSが進行中のBlueプロジェクトとはなにか
↑今回のBUILDはサンフランシスコで開催。

 もちろん、これ以外にもサンフランシスコまでの旅費や滞在費もかかるため、かなりの出費を覚悟する必要があります。そのかわりといってはなんですが、昨年11月のBUILDでは発表されたばかりの『Nokia Lumia 920』が一般参加者全員に配布されました。このことから、今年もなんらかのデバイス配布が期待されています。

 昨年は米マイクロソフトのレドモンド本社で開催されたため、会場のキャパシティーに限りがあり、チケットを取れないという不満が続出しました。しかし今年の会場はグーグルやアップルのイベントでもおなじみの“モスコーン・センター”となるため、比較的チケットは取りやすくなるものと思われます。

 内容について、米マイクロソフトのバイスプレジデント兼デベロッパー&プラットフォーム担当チーフエバンジェリストのSteve Guggenheimer氏は、「WindowsやWindows Server、Windows Azure、Visual Studioをはじめとする、多くの製品の次期バージョンの情報を提供する」と説明しています(外部サイト)。

MSが進行中のBlueプロジェクトとはなにか
↑BUILDでWindows、Windows Phoneなどの次バージョン披露に期待。

 BUILDのサイト(外部サイト)は早くも“青”を基調としたデザインとなっており、6月26日からのカンファレンスで“Blue”が最重要キーワードのひとつになることは間違いなさそうです。

山口健太さんのオフィシャルサイト
ななふぉ

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