2012年05月14日18時30分

次は“アナログ時計付き” auがデザイナーとコラボした新コンセプト端末

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 毎年4月、イタリア・ミラノで開催される世界最大規模の家具見本市、通称“ミラノサローネ”。週アスとはあまり縁がなさそうな展示会に今年、KDDIと新進気鋭のデザイナー、ハイメ・アジョン氏のコラボによるスマートフォンのコンセプトモデルが展示されました。

jaime+au
jaime+au

 日本でもインテリア通の人々の間にはすっかり浸透したこのデザインイベント。メイン会場とは別に、ミラノ市内全域で400以上ものイベントが同時に行なわれました。そんな玉石混合とも言えるミラノサローネで、今年の会期前から話題になっていたのが、ハイメ・アジョン氏の個展“Spazio Hayon”(直訳すると“アジョンの部屋”)。

  ハイメ・アジョン(Jaime Hayon)氏は、1974年スペイン・マドリード生まれのデザイナー。若干23歳にしてベネトングループのデザインセンターにてヘッドデザイナーに任命され、2005年に独立してからは自らを“アーティデザイナー”と称し、アートとデザインの領域を超えた活動を展開。リヤドロ、バカラ、スワロフスキーなど、多数のブランドから作品を発表しています。

jaime+au

 アジョン氏の個展はギャラリーを借り切って開かれ、クライアント11社のためにデザインした家具や食器、インテリア小物が公開されました。ミラノサローネではメーカー側が何人かのデザイナーを集めた展示をするのが一般的ですが、ここではアジョン氏自身が主軸。まさに今、世界が注目するデザイナーのパワーです!

au×Jaime Hayon au×Jaime Hayon

 さて、その新作として初披露されたのが、KDDIと共に開発した新しいスマートフォンのコンセプトモデル。会場内ではしっかりとガラスケースに入れられていたため、実際に手に取ることができなかったのが惜しまれますが、さすが個性的なデザインが新鮮です。

 まず外見で目を引くのが、アナログ時計の存在でしょう。本体の左上に配置されている秒針付きの丸い時計は、今回のコラボレーションを象徴するデザインアイコンでもあります。しかも、サイドには時計のための竜頭も施すといった凝りよう。

 「エレガンスとテクノロジーの融合。アナログとデジタルの融合」というコンセプトのとおり、相反する2つの要素を結びつけ、スマートフォンに落とし込んだデザインですね。非常にクラシックな形状の竜頭と、ポップな外装の組み合わせもまた、相反する要素の融合に思えます。

jaime+au
jaime+au jaime+au

 本体サイドにはぐるりと1周する形でラバー素材が巻かれています。滑りにくくする工夫になると同時に、全体の印象を和らげる効果にもなっており、ハイテク機器特有のエッジがきいたデザインに仕上げるのではなく、親しみやすいスタイルを貫くあたりに、アジョン氏のアーティスティックな感性が発揮されているようです。

 デジタルとアナログの感覚についてアジョン氏は、「アナログなことを大切にしているので、すべてがデジタル化されるのは味気なく感じるし、時計に関わらず、アナログな側面を大切にしたいと思っている。今回のスマートフォンも、たとえば懐中時計を使うように、一度自分の懐から出して時間を見るような、そういった所作がぜいたくだと思っている」と語ってくれました。
 便利な道具としてスマートフォンを消費していくよりも、役立つ機能を美しく使いこなすために、所作を大切にする。そんなデザインなのです。

制作過程

jaime+au jaime+au
jaime+au

 今回はコンセプトモデルの開発だったため、詳細なスペックは明らかにされず、発売予定も未定とのこと。ただし、展示ではアンドロイド端末を想定しているように見えました。ディスプレーの大きさや内蔵カメラの形状は一般的なスマートフォンと大きく変わらないいので、アナログ時計とその隣に配置された大きなストラップホールのぶんだけ、縦に長い印象です。
 厚みについては、スケッチの中に「iPhoneよりも薄く」という指示を発見。そう、アジョン氏ご本人はiPhoneユーザーです。世界を股にかけて活躍するデザイナーにとって、Wi-Fi環境でのメールやチャットは必要不可欠、アプリも多用していると聞きました。

ハイメ・アジョン氏によるスケッチ
au×Jaime Hayon
↑「iPhoneより薄く」のメモは右下のページ、側面助値の横に。そのほか、上のスケッチには“iida”の文字も。もし発売されるとしたら、iidaの新モデルということに?
au×Jaime Hayon

 その一方で「便利だけど、時々プライベートを邪魔されるような面もある」とか「一番シンプルな携帯電話に戻したい」とつぶやいてしまうこともあるとか。とはいえ、今は1歳になる可愛いお子さんと、出張中でもすぐにつながることができるスマートフォンを手放せないようです。
「機械化されためまぐるしい日々にも、アナログ感を大切にするユーザーに使ってもらいたい」
 愛らしいフォルムのスマートフォンを、ときには旧式の竜頭を巻く手間をかけながら、美しい所作で使う……デザイン界のニュースターが描く未来のスマートフォンは、少しゆったりとした時間の流れを演出してくれるに違いありません。

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