第698回
燃費28km/L超えは当たり前!? トヨタの新型アクアがセンチュリー譲りの「スムーズストップ」を手に入れた理由
2026年11月03日 17時00分更新
ハイブリッド専用モデルのコンパクトカー「アクア」。2代目となる現行モデルは2021年7月に登場しましたが、2025年9月に大幅改良が行なわれました。近年トヨタ車のファミリーフェイスとなっている「ハンマーヘッド」デザインのフロントマスクへと変わったのが大きなポイントですが、そのほかにも多くの変更が加えられています。そんな大きなバージョンアップを果たしたアクアに実際に乗って、チェックしてみました。
上級車譲りの「スムーズストップ」でカックンブレーキを抑制
デザインの変更が目に見えてわかりやすいアクアですが、より上質な乗り心地と安全性を高める変更も施されています。その中でも、改良内容の発表後に話題となったのが「スムーズストップ」機能の採用です。これはいわゆる「カックンブレーキ」を抑制するもので、停止直後の車体の揺れを抑えてくれる機能です。これにより、運転が上手な人のような滑らかな停止を、誰でもできるようになっています。
もともと、この機能はプラグインハイブリッドのアルファード/ヴェルファイアや、センチュリー(SUV)に採用されているもの。ショーファーカーとしての需要もあるモデル以外に採用されたのは、このアクアが初めてでした。アクアはプラットフォームやパワートレインの基本をヤリスのハイブリッドモデルと共有していますが、このような上級モデルの機能が採用されるあたりを考えると、「プレミアムなコンパクトカー」というキャラ付けがされている印象を受けます。
より快適に、より便利に、より運転しやすく進化
それに加え、今回の改良では運転支援システムが強化されたり、ディスプレイオーディオが最新のコネクティッドナビ対応のものになったりと、今どきのクルマらしい進化が施されています。そして、ハードウェアとしてわかりやすく、運転する人にうれしい大きな進化ポイントもあります。それが、ドアミラー展開時の車幅が30mm縮小されたこと。これにより、狭い道や駐車場での取り回しが向上しています。より快適に、より便利に、より運転しやすく。それがアクアの進化ポイントなのです。
お得なオプションの選びすぎに要注意?
運転席に座ったときの第一印象は「明るい!」ということ。今回の試乗車には「合成皮革パッケージ」というオプションが装備されていて、ライトグレーのシートが装着されていることもありますが、落ち着きがありながらも明るい印象を与えてくれるインテリアです。驚きなのがこのオプションの価格。合成皮革&ファブリックのコンビシート、運転席6ウェイパワーシート、前席シートヒーター、ステアリングヒーターがセットになって、6万1600円なのです。内容を考えればリーズナブルなオプションと言え、積極的に選びたくなります。
ただ、それがアクアの落とし穴だったりもするのです。それぞれのオプションの価格と内容が絶妙で、「お、これいいじゃん」とついつい次々とオプションを選びたくなってしまいます。今回の試乗車は最上級グレードの「Z」で、基本価格が285万7800円。そこに各種オプションが追加され、306万5150円という仕様となっています。
ヤリスとは明確に違うキャラクター
実際に乗ってみると、Bセグメントのコンパクトカーとしては高いレベルで、しっとりと上質な乗り心地だと感じました。室内で感じられる各種ノイズも小さく、コンフォート性能はクラスを考えると高く仕上げられています。また、運転フィーリングは全体的にクイックというよりもマイルドな方向性で、このあたりが、基本的なハードウェアを共有するヤリスとの大きなキャラクターの違いとして表れています。
実燃費は28km/L前後。渋滞でも20km/L超えは確実
なお、カタログ燃費はWLTCモードで33.6km/L(Z・2WD)。市街地から流れの良い首都高といったシチュエーションでは、燃費計は28.0km/L前後で推移していました。渋滞にハマっても余裕で20km/Lを超えてきそうなあたりは、さすがだなぁと感心するしかありません。
もっと“プレミアムコンパクト”を打ち出してもいい
全体的な乗り味のコンフォート性能が高めであることを考えると、もっとプレミアムコンパクトとしてアピールしてもいいのではないか? と今回の試乗で思いました。例えば、日産のノートに「ノート オーラ」があるように、アクアにもプレミアムさをアピールする仕様やグレードがあったら、より魅力的なモデルになるのではないか……。そんな素性の良さをあらためて感じた時間となりました。
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