今年の7月に日本初公開された「カイエン エレクトリック」。その名が示す通り、ポルシェのSUVであるカイエンのBEV(バッテリーEV)モデルです。「BEV×SUV」という組み合わせはスポーツカーらしくないと捉える人もいるかもしれませんが、スポーツカーの老舗がこの組み合わせを作るとどうなるのか? 市街地から高速道路、ワインディングに至るまで、さまざまなシチュエーションでチェックしてみました。
4代目にしてカイエン初のBEV
現行型で4代目となるカイエン。カイエンにBEVが投入されるのは初めてのことです。なお、弟分といえるひと回り小さなSUVのマカンとは異なり、カイエンは従来のガソリン/ハイブリッドモデルも併売されます。
BEV専用プラットフォームとして採用されているのは、フォルクスワーゲングループのプレミアムBEV向けプラットフォーム「PPE」。弟分のマカン エレクトリックや、アウディQ6 e-tron、A6 e-tronなども同じプラットフォームを使っています。ただし、ポルシェ、そして上級モデルのカイエンらしい各種装備やメカニズムが備わっているのが特徴です。
実際にほかのPPEモデルにも乗ったことがある筆者ですが、このカイエンはPPEモデルであることをあまり意識させない乗り味だったことを鮮明に覚えています。
ラインアップは6モデル。試乗車はSクーペ
ラインアップは下記の通りです。
・カイエン エレクトリック:1335万円
・カイエンS エレクトリック:1676万円
・カイエン ターボ エレクトリック:2101万円
・カイエン クーペ エレクトリック:1407万円
・カイエンS クーペ エレクトリック:1717万円
・カイエン ターボ クーペ エレクトリック:2165万円
※価格は変動することがあります
今回は、ボディ形状とモーター出力の関係から最も航続距離(カタログ値667km)が長い、「カイエンS クーペ エレクトリック」に試乗しました。なお、試乗車は各種オプションを装備し、2504万8000円でした。
近年のトレンドよりポルシェらしさを優先したデザイン
以前にも増して大柄な印象ですが、ボディサイズは全長4985×全幅1980×全高1674mm(クーペは1650mm)、ホイールベースは3023mm。3mを超えるホイールベースはマカン エレクトリックに比べて130mm長く、この長いホイールベースを活かして大きなバッテリーを搭載しています。実際、バッテリー容量はマカンが100kWh、カイエンが113kWhと、カイエンのほうが大きくなっています。
大柄なボディは実際に見ると大きさによる圧を感じますが、近年のデザイントレンドであるオラオラ系の要素はまったくなく、ポルシェらしくシンプルかつプレーンにまとめられている印象です。それはインテリアも同じ。センターディスプレイはカーブを描く形状で大きくなったとはいえ、よく使う機能にはしっかりと物理スイッチが残されており、デジタルとアナログがほどよいバランスで融合したインテリアとなっています。
すべては機能のため。そんなポルシェのクルマ作りへの考えが強く感じられるエクステリア&インテリアデザインです。
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