監督は怒られるのが仕事!? メディア対抗ロードスター耐久レース初参戦で経験したチーム監督の難しさ
2026年10月24日 17時00分更新
出走前にやることがいろいろあるんです
さらにサーキットに入ってからも、チームでやることがたくさんあります。そのためチームでは、スタッフとして4名の方にレースを手伝ってもらうことになりました。燃費計算などの戦略担当に塩谷さん、メカニックに土屋さん、マネージャーとして前田さん、そしてヘルパーの秋元さん。
塩谷さんはレースシミュレーターの会社の人、土屋さんはレーシングカート店の人、前田さんは「KYOJO CUP」にも参戦する女性レーサー、秋元さんは数多くのレースでヘルパーを務めてきた人です。4人ともレースに慣れた、非常に心強い助っ人です。
そんな面々とレース前にやったことは、レース中の動画撮影用のスマートフォンと、ラップタイム表示用のスマートフォンおよびセンサーの設置です。また、ドライバーは走行中にピットのチームと通話しながら走るので、そのためのマイクなどの機材がKTEL社から貸し出されました。
撮影や通信のセッティングですから、それほど大変なはずはありません。ところが、これがなかなかうまくいかなかったのです。最初にシート後ろのロールバーの真ん中に撮影用スマートフォンを設置してみたら、ルームミラーに思いっきり本体が映り込んでしまい、走行中に後ろが見えなくなってしまいました。そのため左横に移動。
また、ラップタイムの表示もうまくいかず、結局、スマートフォンを交換することになりました。さらにピットとドライバーの通信もうまくいかず、端末やケーブルを交換することで、決勝直前のギリギリになって、ようやく解決しました。
こうしたセッティングは、初日の車検後の練習走行と予選走行をしながら行ないました。また、わがチームはメデ耐初参戦ということで、練習走行と予選という短い時間で燃費データを取ることも重要なミッションでした。端的に言えば、相当にバタバタだったというわけです。
強力な助っ人に囲まれた監督の仕事とは
今回のレースでは、経験豊かな助っ人スタッフに恵まれました。また、ドライバーも編集部の末岡さん以外は、みなさんレース経験が豊富な人ばかり。そうした中で監督は何をするかというと……、実のところ、ほとんどやることがないんですね。
チームの大きな方針は編集部の末岡さんが決めますし、レースの戦略、レース中の通話による指示、ドライバーチェンジの手伝い、こまごまとしたメンバーの世話などは、頼もしい助っ人スタッフさんたちにお任せとなります。
はっきりとした監督の仕事は、ドライバーが何かやらかしたときに、コントロールタワーに呼ばれて謝ることです。実際に、ピットレーンの速度違反で怒られに行きました。それ以外は、正直、必須の仕事はありません。あえて言えば、コミュニケーションでしょうか。今回はドライバー4名、スタッフ4名、監督1名の9人体制です。でも、レースで初めて顔を合わせたという人間が半分近くいる、いわば急造チーム。ですから、せめて仕事のない監督である私が、なるべくチームのみんなに声をかけるようにしました。
そうした努力が奏功したのか、はたまた集ったみなさんの人柄が良かったのか(どちらかといえば人柄の占めるウエートが大きかったような気がします)、レース中もレース後も、チームの雰囲気はとても良いものでした。レース中は一瞬2位にまで上がって、「もしかすると初参戦で初入賞できるかも?」という夢を味わうこともできました。
結局はガス欠リタイヤでしたが、やることはやったという満足感のほうが勝るレースとなったのです。チームのみんなで戦う! これぞ耐久レースの醍醐味です。やはりメデ耐は楽しいレースでしたよ。
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