普通のスマホだけじゃない!? シャオミが放つ折りたたみiPhone対抗機と1900馬力の仮想ハイパーカー
2026年09月12日 12時00分更新
シャオミはドイツ・ベルリンで開催された家電とIT関連の大型展示会「IFA 2026」に初出展した。同社ブースでは、中国での発表を目前に控えたスマートフォン新製品「Xiaomi 18 Fold」を展示したほか、ドライビングシミュレーター「グランツーリスモ」向けに開発したコンセプトEV「Xiaomi Vision Gran Turismo」の実物大モデルも披露。
スマート家電も多数展示し「Human x Car x Home」エコシステムを高らかにアピールした。
シャオミも参入するパスポートサイズ
横折りスマホ「Xiaomi 18 Fold」
Xiaomi 18 Foldは、シャオミとして約2年ぶりとなるフォールド型(横折り型)の折りたたみスマートフォンだ。縦方向が短く、閉じた状態はパスポートサイズで、開くと約4:3のディスプレーが現れる、新しい形状をしている。すでに日本で発売中のサムスンの「Galaxy Z Fold8」と同等の形状だ。
IFAのシャオミブースでは実機に触れることはできず、ショーケース内での展示だったが、その新しい形状をしっかりと確認することができた。
製品の発表会は9月7日に中国で行なわれ、詳細なスペックも公開された。ディスプレーサイズは閉じたときが5.38型、開いたときが7.58型、本体サイズは高さが117.8mmで、幅と厚みは閉じたときが83.6×10.68mm、開いたときが163.8×5.02mm。重さは約219g。
カメラは広角が2億画素、超広角が5000万画素、3倍望遠が5000万画素。ディスプレー上部のフロントカメラはアウトディスプレー、メインディスプレー、どちらも3200万画素を搭載している。バッテリーサイズは6000mAhで、60Wの急速充電に対応、無線充電は50Wに対応している。
チップセットはシャオミが開発した最新の「XRING O3(オースリー)」で、TSMC製3nmプロセスを採用。最大200TOPSのNPU性能を備える。なお、ブースでは同じく自社開発した大規模AI推論用の「XRING O100」、自動運転向け高性能の「XRING D100」も展示された。
Xiaomi 18 Foldの本体価格は10999元(約25万6000円)からで、中国で販売が始まっている。
自動車メーカーかよ! 複数のEVを展示
IFAでは実物大モックアップの「Xiaomi Vision Gran Turismo Concept」も展示された。プレイステーション向けドライビングシミュレーター「グランツーリスモ7」用に開発された仮想ハイパーカーで、実車の量産や公道走行の予定はないとのこと。900V駆動系を採用し、出力は1900馬力を想定している。
またドイツ・ニュルブルクリンクのノルドシュライフェ(北コース)で量産EV最速記録を樹立した高性能モデル「Xiaomi SU7 Ultra」も展示された。合計出力1138kW(1548馬力)で最高速度は350km/hに達する。
なお「Ultra」のロゴは、スマートフォン「Xiaomi 17 Ultra」と同じフォントを採用し、スマホとEVという異なる製品ジャンルを超えて「Ultra=シャオミ」のフラッグシップというブランドイメージを統一的に印象づけている。
「Human x Car x Home」エコシステムを紹介
シャオミはスマートフォンだけではなく、スマート家電からEVまで、幅広い製品を展開している。それらの製品はシャオミが掲げる「Human x Car x Home」エコシステムのもと相互に接続され、日々の暮らしをより快適で豊かなものに変えていく。
ブース内の「AI Today」エリアでは、今年3月に投入された新世代EV「Xiaomi SU7 Max(2026年モデル)」を中心に、キッチンやリビング、寝室、書斎といった生活空間を再現し、各製品が連携する様子を個別にデモンストレーションした。
なお、2026年モデルのSU7シリーズは、中国政府が定めた新しい安全基準に基づき、非常時にドアが手で開閉できるように外観上の違いとしてドアノブ部分の下部に隙間を設けている。
家電連携のデモでは、寝室に設置されたAI搭載カメラが人の動きを検知し、エアコンの電源を入れる。さらに人がベッドに腰かけ、本を広げるとベッドサイドのライトが点灯する。寝室に入ったという動きだけではなく、本を読むという行動までカメラがAI認識することで、従来のスマートホームから一段階上のレベルを実現している。
ユーザーが「今何をしようとしているか」という意図までくみ取ることで、スマートフォンや音声での指示すら不要な、先回り型の暮らしを実現してくれるのだ。しかも家電同士だけではなく、スマートフォンやEVとも連携が可能である。
家電を含む関連製品を380種類以上を展示することで、スマートフォンだけではなくスマート家電を擁するスマートライフを展開する企業としての存在感もアピール。IFAに出展している大手家電メーカーと遜色ない家電ラインナップを紹介した。
ヨーロッパ市場には2026年からスマート家電での本格参入を開始しているが、2027年にはEVの投入も予定しており、家電・スマホ・EVの3本柱がそろうことで「Human x Car x Home」エコシステムの実現を欧州でも目指す構えだ。
日本市場でも家電ラインナップの拡大を続けており、2026年には掃除機や空気清浄機などの投入を進めている。ただし、エアコンや冷蔵庫、洗濯機といった大型家電は日本の電圧や住宅事情に合わせた仕様を整えたうえで、2027年以降の導入を目指すという報道もあった。シャオミブースに展示された製品が、今後日本市場に投入される日も来るかもしれない。
ロボットやAIグラスなど次世代デバイスも紹介
スマートフォン、スマート家電、EVの次にシャオミが注力しているのがロボットだ。ブースにはヒューマノイド型のロボットが展示され、来客と記念撮影を撮るなどの対応を行なった。
さらに、ここ最近で種類が急増しているAIグラスの分野でも、シャオミはすでに中国で展開を進めている。同社の音声AI「小愛同学」搭載の「Xiaomi AI Glasses」を販売中だ。重量約40gと軽量で、1200万画素カメラや8時間以上のバッテリー、色が変化する調光レンズモデルも用意し、1999元(約4万6000円)からと手ごろな価格も売りにしている。
IFAはもともと家電を中心とした展示会だったこともあり、大手の家電メーカーを中心に、生活の質を高める技術やスマート製品の展示が目立つ。初出展となったシャオミは「Human x Car x Home」エコシステムを武器に、老舗から新興まで、家電メーカー各社と肩を並べる展示を行なった。
スマートフォンで世界シェア3位の座を確固たるものとしているシャオミが、今後は家電やEVでも世界市場での存在感を示していくだろう。
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