週刊アスキー

  • Facebookアイコン
  • Xアイコン
  • RSSフィード

Radeon RX 9050はわずか92Wの低消費電力でRDNA 4世代の先進技術を搭載、省エネと性能を両立した最新性能レビュー

2026年08月06日 10時00分更新

文● KTU (加藤勝明) 編集●北村/ASCII

「Halo: Campaign Evolved」

 Halo: Campaign Evolvedは往年の名作「Halo: Combat Evolved」のリメイク版。エンジンをUE5に変更しグラフィックディテールを向上させたゲームだ。

 今回の検証では画質「ウルトラ」に設定。キャンペーン「カートグラファー」開始地点から一定のコースを移動した際のフレームレートを計測した。

 注意点として、このゲームにはアップスケーラーとフレーム生成機能の分離が実装されていないため、RTX 3060 12GBでフレーム生成を使用する際はアップスケーラーもFSRを使用している。またゲーム側にマルチフレーム生成のUIがないため、RTX 5050はNVIDIA App経由で4xにオーバーライドしている。

Halo: Campaign Evolved:1920×1080ドット時のフレームレート

Halo: Campaign Evolved:2560×1440ドット時のフレームレート

 全体傾向としてはMarvel Rivalsに非常に近い。RX 7600>RX 9050ではあるが、その差は非常に小さい(10%未満)。RTX 5050とRX 9050は素のフレームレートにおいてほぼ同着だが、フレーム生成を加えるとRX 9050がわずかにフレームレートを伸ばしている。ただフルHDにおいても最低フレームレートは50fpsを割っているため、RX 9050の性能だと屋外シーンではカメラ移動にもたつきが感じられる。

 次は画質を1段落とした「高」設定にした場合のフレームレートだ。

Halo: Campaign Evolved:1920×1080ドット時のフレームレート(画質をやや落とした場合)

Halo: Campaign Evolved:2560×1440ドット時のフレームレート(画質をやや落とした場合)

 先のウルトラ設定の時と優劣関係は変わらない。RX 9050はフルHDで平均フレームレートが70fpsを超えたが、快適プレイを目指すなら画質はもっと下げるか、素直に上位のRX 9060 XT 8GBを買う方がいいだろう。

 ちなみにこのゲームのVRAM消費量は今回の検証方法(フルHD/ WQHD)だと6〜7.5GB。RTX 3060 12GBはVRAM搭載量で有利だと思われたが、このゲームではVRAMの優位性よりもアーキテクチャーの古さが足を引っ張ってしまったようだ。

「PRAGMATA」

 PRAGMATAは最高画質設定+レイトレーシングをオンに設定。GeForceはパストレーシングも選択可能だが、Radeon勢とのバランスを考慮しレイトレーシングを選択している。エリア2内において一定のコースを移動した際のフレームレートを計測した。

PRAGMATA:1920×1080ドット時のフレームレート

PRAGMATA:2560×1440ドット時のフレームレート

 Forza Horizon 6ほどの差はないが、再びRX 9050がCU数で優位に立つRX 7600をフレームレートで上回った。レイトレーシング処理の重さがRX 9050に輝きを与えてはいるものの、フレームレート的にはRX 9060 XT 8GBに及ばない。

 ではレイトレーシングをオフにし、画質設定をそれぞれ1段落とした設定(ただし上下2段階しかない設定は重い設定のまま)ではどうだろうか? 

PRAGMATA:1920×1080ドット時のフレームレート(画質をやや落とした場合)

PRAGMATA:2560×1440ドット時のフレームレート(画質をやや落とした場合)

 レイトレーシングをオフにするとRX 9050とRX 7600の関係が逆転。今度はRX 7600がやや優位となった点に注目したい。

 また、RX 9050とRTX 5050を比較した場合、フレーム生成2xならRX 9050が完全優位、RTX 5050が4xにブーストしても2xのRX 9050と大差ない、という点にも注目したい。

「Neverness to Everness」

 Neverness to Everness(NTE)では画質「最高画質」とし「橋間地」内の一定のコースを移動した際のフレームレートを計測した。計測は午前10時〜11時の間に限定。天候は晴天に設定している。

Neverness to Everness:1920×1080ドット時のフレームレート

Neverness to Everness:2560×1440ドット時のフレームレート

 再びRX 7600がRX 9050を上回るパターンだが、平均フレームレートの差は小さい。ただ最高画質でプレイするにはフルHDであってもかなりのカクつきを覚悟せねばならないだろう。フレーム生成を使用しないのであれば、消去法でRX 9060 XT 8GBを選ぶのがベターだが、それでも最低フレームレートの出方は少々辛いものがある。

 では画質を「バランス」に下げた場合はどうなるだろうか?

Neverness to Everness:1920×1080ドット時のフレームレート(画質をやや落とした場合)

Neverness to Everness:2560×1440ドット時のフレームレート(画質をやや落とした場合)

 NTEのフレームレート上限は120fpsとなっているため、RTX 3060 12GB以外の4GPUがほぼ天井に張り付くような挙動になる。RX 9050もこの画質に落とせば十分プレイ可能だろう。フレーム生成を使えば120fpsの上限を突破し、それに連動して最低フレームレートの落ち込み方もいくぶんか緩和される。

価格が高いうちは評価できる段階にはない

 以上でRX 9050のレビューは終了だ。価格が武器となるエントリークラスの製品で既存の上位モデルより初値が高額、という時点で勝負の土俵に立てていないことは明らかだ。AMDもショップ側の人間も重々理解しており、でもなお5万円台中盤という値付けをしなければならなかった、といったところか。

 立場的にライバルであるGeForce RTX 5050と比較すると、ゲームや設定によってはRX 9050がフレームレートで上回ることはあるものの、フルHD&最高画質設定ではRTX 5050が約15%上になる(平均フレームレート上昇率の平均、かつフレーム生成不使用時の結果だけを集計)。

 ただこの平均15%差はレイトレーシングというRadeonが少々出遅れている領域の性能差が効いている。フルHDでも画質をやや落とした設定ではRTX 5050は平均5%上と、良い勝負になっている。

 ちなみに、価格帯がほんの少し上でVRAMが12GBと多いRTX 3060の評価には注意が必要だ。AAAタイトルにおいてVRAM搭載量は生命線だが、今や2世代落ちのコア(Ampere)の古さの方が問題。ゲーム目的ならRX 9050やRTX 5050の方がはるかに実用的だ。

 純粋に性能だけの話をするならば、CUを大幅に減らしただけあってRX 9060 XT 8GBとの性能差は大きい点が気になるところだ。フルHD向けではあるが、画質を意図的に絞らないとプレイアブルなフレームレートは出ない。レイトレーシングなどの新しい描画手法を使っていれば旧世代Radeonより伸びる可能性はあるが、CUの少なさはいかんともしがたい。価格が相当に下がらない限り、RX 9050が今のPC市場で輝くのは難しいだろう。

 最大のマイナス要因は価格だが、逆にいえば価格がリーズナブルになればすべてが許される。そしてRX 9050のようなエントリーモデルは意外なほどしぶとく市場に滞留するもの。案外再来年あたりには低予算自作の救世主として見直されているかもしれない。現状は評価に値する製品ではないが、長い目で評価すべき製品なのだろう。

この記事をシェアしよう

週刊アスキーの最新情報を購読しよう

本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります

この連載の記事