11回目のSORACOM Discoveryで見えてきた圧倒的な強み
AI時代もIoTはやっぱりSORACOM! そう確信できた10のポイントとは?
2026年07月09日 13時00分更新
アフターAIへの本気度 SORACOMはトークン資本を育てる「安全な器」
最後に挙げておきたいのは、AIが当たり前に利用される時代「アフターAI」に対するソラコムの本気度だ。基調講演に登壇した玉川氏は、アフターAIのためにソラコムをどのように変えたかの試行錯誤や、AI時代の企業の競争力について、多くの時間をとって聴衆に説明した。
玉川氏らソラコムが大きなインパクトを受けたのは、2022年に生成AIの登場よりも、2025年に登場したClaude Codeだった。AIによるすさまじいコード生成能力を目の当たりにした玉川氏は、「人がコードを書く時代が急速に終わりを迎えた」と感じたという。同時に「企業が競争力を持ち続けるためには?」「企業内でAI利用が進むと、人の役割はどう変わっていくのか?」などを自らに問いかけ続けることになった。
「パブリックで高性能なAI基盤モデルを誰もが利用できる時代、企業の競争力はどこに生まれるのか?」を考えた末、ソラコムは「アフターAIの組織になろう」という企業としての意思決定を行なった。「もし、会社の創業のその日に生成AIがあったとしたら、どんな働き方を、どんな組織を、どんな会社を作るか?」を考え、「変化を、抱きしめよう」というフレーズの元、組織を再変革することに決めたという。
具体的には、200人規模のソラコムの組織を少人数+AIの小さなチームに分割した。その上で、エンジニアリング、セールス、顧客対応・サポート、コーポレート、事業開発、マーケティングなどあらゆる現場でAI前提に業務を組み立て直した。もちろんこの過程は簡単ではなかった。「かなりのハレーションがあったが、ボトムアップの挑戦と、経営・リーダーのコミットで、この1年で変われた」と玉川氏は語る。
実際、社員のAI利用率は100%を実現。コードも現在ほぼ100%生成AIが記述し、それを人が監督する流れにシフトした。プロダクトもAI化し、売上比の販管費率も6%削減。人を減らさず、より付加価値の高い仕事に従事するようになったのがこの1年だ。このスピード感と意思決定がソラコムの強みと言える。
アフターAIへの移行を自らの組織で体験した玉川氏がたどり着いたのは、マイクロソフトCEOのサティア・ナデラ氏の「人的資本は、トークン資本が育つほど、価値が上がる」という言葉だ。人間は監督と例外対応に徹し、AIに教え、委ねていくとトークン資本が育ち、そのAIからのフィードバックを人間が学べば、人の判断が加速し、人的資本が育つという考え方。人とAIのラーニングループで育てたトークン資本は企業の競争力になり、人間はAIのリーダーとしてその価値を高めることができるという。
この考え方は、ソラコムのサービスにも反映されていく。顧客のAIの成熟度を高めるため、SORACOMは社内外のデータをためAIでトークン資本を育てる「安全の器」となると宣言された。今回発表されたSORACOM AgentやアプリビルダーのSORACOM Flux、社内データを元にチャットボットを実現するWisoraも、顧客のトークン資本を育て、AI時代の真の競争力をサービスとして提供されていく。アフターAIを先導する組織として生まれ変わったソラコムが、ユーザーやパートナーをどんな世界に連れて行くのか興味深い。
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