動画エンコードやCGレンダリング、ゲーム+OBS+Discordなどのメガタスクで力比べ
Core Ultra 200S Plusシリーズのコスパやいかに!?270K Plusと250K Plusを9800X3Dや14700Kと性能比較
2026年06月30日 10時00分更新

インテル® Core™ Ultra プロセッサー 200S Plus シリーズ、すなわち「インテル® Core™ Ultra 7 プロセッサー 270K Plus」「インテル® Core™ Ultra 5 プロセッサー 250K Plus」「インテル® Core™ Ultra 5 プロセッサー 250KF Plus」の販売解禁からおおよそ2ヵ月が経過した。当初はどのショップも入荷数が極少量だったものの、今では普通に購入できる。
200S Plusシリーズの概要については既報で解説済みだが、ベースになったインテル® Core™ Ultra プロセッサー 200S シリーズに比べ、Eコア数が増加したほか、メモリーの最大定格クロックがDDR5-7200に上昇。また、内部(D2D)クロックの引き上げなどで、全体的なパフォーマンスが向上し、とくに200Sシリーズで課題とされて
いたゲーミング性能も大きく改善している。
そして、200S Plusシリーズは200Sシリーズの価格設定がなんだったのかと考えてしまうほど、大変安価なスタートになった。とくに270K Plus(5万9800円前後)は、前世代のフラッグシップである「インテル® Core™ Ultra 9 プロセッサー 285K」(9万7000円前後)とコア数が同じで、シーンによっては270K Plusが上回ることもある。
また、250K Plus (4万1800円前後)もそのコスパの高さで大きく注目されている。18コアのCPUだが、前シリーズの上位セグメントにあたる20コアの「インテル® Core™ Ultra 7 プロセッサー 265K」(4万7800円前後)と同等か、それ以上の性能を見せることもあるからだ。
しかし、ゲーミング向けCPUといえば、これまでAMDの「Ryzen 7 9800X3D」(6万2800円前後)の人気が圧倒的だったという背景(同9850X3Dもあるが、割高ゆえ人気はやや下がる)がある。ただし、こちらはCPUコア数は物理8コアで、SMTを含めても16スレッドと少なく、CGレンダリングや動画エンコードといったクリエイティブ系処理のパフォーマンスにおいて不安が残る。
そこで、今回は200S PlusシリーズとRyzen 7 9800X3Dのパフォーマンスを、クリエイティブ系処理やゲームなどさまざまな角度からベンチマークし、その性能差を見てみることにした。さらに、今回は同価格帯のCPUとして、コア数が20コア/28スレッドと多く、安価なDDR4が使えることで再評価されている「インテル® Core™ i7 プロセッサー 14700K」(6万9800円前後)と、AMD勢の中でも9800X3Dに次ぐ人気を誇る「Ryzen 7 9700X」(4万2600円前後)も加えて比較する。
今回は200S Plusシリーズの270K Plus(左)と250K Plus(右)を検証する。なお、250KF Plusは250K Plusの内蔵GPU機能を省いたモデルなので、同様の性能が期待できる
検証環境は?
今回の検証環境は以下の通り。登場するCPUは冒頭で述べた通りだが、14700Kに関してはあえてDDR4メモリーを選択し、コストを抑えた構成だと200S Plusシリーズとどの程度性能差があるのか? という観点で比較する。
| 検証環境(インテル) | |
|---|---|
| CPU | インテル「インテル® Core™ Ultra 7 プロセッサー 270K Plus」 (8P-cores+16E-cores/24スレッド、最大5.50GHz)、 インテル「インテル® Core™ Ultra 5 プロセッサー 250KF Plus」 (6P-cores+12E-cores/18スレッド、最大5.30GHz) |
| CPU クーラー |
EKWB「EK-Nucleus AIO CR360 Lux D-RGB」 (簡易水冷、360mmラジエーター) |
| マザー ボード |
ASUS「ROG STRIX Z890-F GAMING WIFI」(インテルZ890、BIOS 3103) |
| メモリー | G.SKILL「Trident Z5 RGB F5-7200J3445G16GX2-TZ5RK」 (16GB×2、DDR5-7200) |
| ビデオ カード |
ASUS「TUF Gaming GeForce RTX 5080 16GB GDDR7 OC Edition」 |
| ストレージ | Crucial「T700 CT2000T700SSD3」(2TB M.2 SSD、PCIe 5.0) |
| 電源 ユニット |
ASRock「TC-1300T」(1300W、80 PLUS TITANIUM) |
| OS | Microsoft「Windows 11 Pro」(25H2) |
| 検証環境(旧インテル) | |
|---|---|
| CPU | インテル「インテル® Core™ i7 プロセッサー 14700K」 (8P-cores+12E-cores/28スレッド、最大5.60GHz) |
| CPU クーラー |
EKWB「EK-Nucleus AIO CR360 Lux D-RGB」 (簡易水冷、360mmラジエーター) |
| マザー ボード |
ASUS「TUF GAMING Z790-PLUS WIFI D4」(インテルZ790、BIOS 1825) |
| メモリー | G.SKILL「Trident Z RGB F4-3200C16D-32GTZRX」 (16GB×2、DDR4-3200) |
| ビデオ カード |
ASUS「TUF Gaming GeForce RTX 5080 16GB GDDR7 OC Edition」 |
| ストレージ | Crucial「T700 CT2000T700SSD3」(2TB M.2 SSD、PCIe 5.0) |
| 電源 ユニット |
ASRock「TC-1300T」(1300W、80 PLUS TITANIUM) |
| OS | Microsoft「Windows 11 Pro」(25H2) |
| 検証環境(AMD) | |
|---|---|
| CPU | AMD「Ryzen 7 9800X3D」(8コア/16スレッド、最大5.20GHz)、 AMD「Ryzen 7 9700X」(8コア/16スレッド、最大5.50GHz) |
| CPU クーラー |
EKWB「EK-Nucleus AIO CR360 Lux D-RGB」 (簡易水冷、360mmラジエーター) |
| マザー ボード |
ASUS「ROG STRIX X870-F GAMING WIFI」(AMD X870E、BIOS 2301) |
| メモリー | G.SKILL「Trident Z5 RGB F5-7200J3445G16GX2-TZ5RK」 (16GB×2、DDR5-5600動作) |
| ビデオ カード |
ASUS「TUF Gaming GeForce RTX 5080 16GB GDDR7 OC Edition」 |
| ストレージ | Crucial「T700 CT2000T700SSD3」(2TB M.2 SSD、PCIe 5.0) |
| 電源 ユニット |
ASRock「TC-1300T」(1300W、80 PLUS TITANIUM) |
| OS | Microsoft「Windows 11 Pro」(25H2) |
GPUはGeForce RTX 5080、200S PlusシリーズおよびRyzenのメモリーは同一のDDR5-7200モジュールを使用しているが、メモリークロックについては200S PlusシリーズがDDR5-7200、RyzenはDDR5-5600設定。つまり、定格最大クロックに設定している。
Resizable BARやSecureBoot、メモリー整合性やカーネルモードハードウェア強制スタック保護などはひと通り有効化し、ディスプレーのリフレッシュレートは144Hzに設定した。また、CPUの電力設定はマザーボードのデフォルト設定、すなわち「Intel Default Profile」としている。
CGレンダリングはコア数の多さでインテル勢が圧勝
まずはクリエイティブ系処理の検証からはじめる。小手調べとして、CGレンダリングを利用したCPUの力比べといこう。
「CINEBENCH 2026」
CINEBENCH 2026はマルチスレッド(nT)性能とシングルスレッド(1T)のスコアーを比較する。
コア数の多い270K Plusが最もスコアーが高く、コア数とスレッド数がともに少ないRyzen勢に大きな差をつけた。250K Plusはコア数とスレッド数が14700Kよりも少ないが、コアの処理効率やメモリー性能などのおかげで同等以上の性能(シングルスレッド性能は14700Kよりも明確に高い)を獲得している。
「Blender Benchmark」
Blender Benchmarkはバージョン「5.1.1」で計測した。CINEBENCH 2026と同じCGレンダリング系のベンチマークだが、エンジンやシーンの内容が大きく異なるので参考にするとよいだろう。
全体傾向としてはCINEBENCH 2026から大きく変わっていない。コア数最多の270K Plusがあいかわらず強い。一方で、250K Plusと14700Kの対決においては、後者がより優れた結果を残している。メモリー性能などが高い効果をもたらさない場合、純粋なコア数がモノをいうことがあるのだ。
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