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Ryzen X3Dシリーズならメモリー1枚挿しでもゲームで十分な性能は出せる?

2026年05月29日 18時00分更新

文● KTU (加藤勝明) 編集●北村/ASCII
提供: 日本AMD

録画も含めるとどうなる?

 というわけでRyzen X3Dシリーズはメモリー構成を削っても、普通のRyzenに比して性能が下がりにくいことが分かった。ではゲーム中に「OBS Studio」で画面録画をしたらどうなるかについても検証してみたい。ゲームの画面を録画する場合、メインメモリーへのアクセスも増えるため、Ryzen 7 9700Xはさらにフレームレートが落ち込みやすくなることが予想される。

 ここまでの検証で両極端な傾向を示した2本のゲーム、つまりCyberpunk 2077とF1 25の2本を使用する。画質設定はどちらも低設定とした。OBS Studio側は普通にゲームキャプチャーを利用し、Radeon内蔵のエンコーダーを利用してAV1コーデックを使用。ベンチマーク開始前にOBS Studioにて1920×1080の120fpsでゲーム画面を録画し、その上で各ゲームのフレームレートを計測した。

OBS Studioの録画設定

Cyberpunk 2077:Ryzen 7 9850X3D、画質低設定。1920×1080ドット時のフレームレート

Cyberpunk 2077:Ryzen 7 7800X3D、画質低設定。1920×1080ドット時のフレームレート

Cyberpunk 2077:Ryzen 7 9700X、画質低設定。1920×1080ドット時のフレームレート

 メモリーの性能に敏感なCyberpunk 2077の場合、OBS Studioの録画を同時に実行するとフレームレートは下がるが、下がり方には限度があることが分かる。Ryzen 7 7800X3Dは9700Xと同程度に平均フレームレートが下がったが、7800X3Dはメモリー1枚挿しでもフレームレートに大差ないのに対し、Ryzen 7 9700Xは1枚挿しの時に大きくフレームレートを下げている。

 ここで興味深いのは、Ryzen 7 9700Xのメモリー1枚挿しにおいて、フレームレートの出方は録画の影響があまりないことだ。ちなみにどのCPUもエンコードエラーはDDR5-4800の時に50フレーム以下(録画全体の0.1%以下)で発生したのみで、それ以外の条件ではエンコードエラーは皆無だ。

F1 25:Ryzen 7 9850X3D、画質低設定。1920×1080ドット時のフレームレート

F1 25:Ryzen 7 7800X3D、画質低設定。1920×1080ドット時のフレームレート

F1 25:Ryzen 7 9700X、画質低設定。1920×1080ドット時のフレームレート

 Cyberpunk 2077に比べるとF1 25はまだ分かりやすい。どのCPUでもOBS Studioの録画が発生するとフレームレートは全体に下がっているが、Ryzen 7 9700Xはメモリー1枚挿し時のフレームレートが落ち込みやすいことが示されている。

Ryzen X3Dならクロックの低いメモリーでも大きな影響はないが、2枚挿しの方が好ましい

 以上で簡単ではあるが、Ryzen X3Dシリーズとメモリー構成の違いについて検証した。メモリーの構成とゲームのフレームレートの影響については「ゲームの設計次第」な部分が強いが、Ryzen 7 9700Xでメモリーを2枚→1枚挿しにした時のフレームレートの落ち込み方に比べると、Ryzen X3Dシリーズの落ち込み方はかなりマイルドだ。

 そして画質設定が高いほどRyzen X3Dシリーズは1枚挿し時と2枚挿し時のフレームレート差が小さくなる。これは高画質設定であれば、GPU側の性能勝負になり、CPUのパフォーマンス(メモリー性能も含む)差が隠蔽されるからだ。ただRyzen 7 9700Xの場合画質を最高設定にしても、L3キャッシュが少ないためRyzen X3Dシリーズよりもフレームレートが大きく下がる傾向にあるといえる。

Ryzen X3Dシリーズを利用するなら、高クロックメモリーは必要ない。メモリー1枚挿しで運用しても問題ないが、2枚挿しの方が総合的によい結果を得られる

 今回の検証結果より、2枚挿しの方が総合的に良い結果を得られることは間違いないが、Ryzen X3Dシリーズを利用するならメモリーは必ずしも高クロック動作対応のモジュールでなくても良いことが分かる。DDR5-6400の高クロックモジュールを背伸びして使用するよりも、DDR5-5600でも十分なシーンも見られた。

 メモリー性能に鈍感なゲームであれば、Ryzen X3Dシリーズ+メモリー1枚挿しでも十分なフレームレートが得られることもある。最初は1枚挿しで運用し、後から2枚挿しにグレードアップする、あるいは既存のPCから1枚分けてもらって組む、という運用法も考えられる。

 なにより、メモリーコストをGPUのアップグレードに使った方が、ゲーム性能は上がる可能性が高い。DDR5-5600 16GBの2枚組は、2025年9月と比較して、価格が2万2280円前後から6万3800円前後に上昇している(サハロフの秋葉原レポート調べ)。

 約6万円ならGPUを1~2グレードは上げられるので、メモリー1枚挿しで多少性能が落ちてもGPUグレードを上げる(VRAMが大きくなる)方がゲーム性能は上がることが多いはずだ。あるいは、同様に価格が高騰しているストレージにコストを回すことができるのも大きなメリットとなる。

 なお、最初にメモリーを1枚挿し→後で1枚追加して2枚挿しにする場合、異なるモジュールを混在させると相性問題が発生する可能性があるため、そこは自己責任で挑戦していただきたい。

       
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