秋発売! グーグルの「Gemini搭載オーディオグラス」のプロトタイプを体験してわかった「声」と「視線」で操作する未来
2026年05月21日 08時00分更新
グーグルが主催する開発者向け会議「Google I/O 2026」にて、XR(エクステンデッド・リアリティ)の領域における独自のプラットフォーム「Android XR」の最新動向が発表されました。
基調講演で示されたグーグルによるスマートグラスの今後のロードマップや、筆者が現地会場で実際に体験したGemini搭載オーディオグラスのプロトタイプのインプレッションをレポートします。
Gemini搭載スマートグラスには2つの種類がある
グーグルは今回のイベントでサムスン、およびクアルコムのSnapdragonとの緊密なパートナーシップのもとに構築した、XR向けのプラットフォーム「Android XR」について、追加の最新情報を公開しました。
プラットフォームの構成要素は先進的なハードウェア技術と、グーグルによるGeminiの深い統合があります。ユーザーが目の前でしている作業や、現在の状況・文脈を遮ることなく、必要な瞬間に自然な形でサポートを提供する「イン・ザ・モメントの支援」を基本のコンセプトにしています。
このAndroid XRプラットフォーム普及のために欠かせないデバイスは、グーグルが「AIグラス」と呼ぶ、Geminiを搭載するスマートグラスです。スマートフォンと接続して、ハンズフリーで1日中ユーザーを支援するデバイスとして、これまでにもGoogle I/Oのイベントなどで段階的なリリース計画が示されました。
Geminiを搭載するスマートグラスには、大きく分けて「ディスプレイグラス」と「オーディオグラス」の2つのタイプが存在します。
視覚・聴覚の両方によるサポートを提供する「ディスプレイグラス」は、レンズ内に小型のディスプレイを備え、目の前に役立つ情報を直接表示する機能を持ちます。
AndroidとiPhoneにも対応する「オーディオグラス」
今年の基調講演では、Android XRのSDKをベースに試作されたアプリによる具体的な活用方法が紹介されました。たとえば、Uberの配車サービスを呼び出して車両情報を確認したり、海外旅行時に使うことを想定したリアルタイム翻訳、そして「create my widget」機能により、ユーザーがウィジェットをカスタム作成できる機能などがステージで実演を交えて披露されました。
新たな展開として大きな注目を集めたのがオーディオグラスです。こちらは今年の秋に発売されることが明らかになりました。
最大の特徴は視覚的なディスプレイを持たず、Geminiがユーザーの耳元でプライベートに語りかける音声インターフェースに特化している点です。
ディスプレイを省略することで、デザインとサイズ感、そして使い勝手をより「普通のアイウェア(メガネ)」に近づけたところに特長があります。最初の開発パートナーとして、サムスンのほかにもアイウェアブランドのGentle Monster(ジェントルモンスター)やWarby Parker(ワービーパーカー)といったブランドが、秋にプロダクトを出すことを宣言しています。
オーディオグラスでは、スマートフォンをポケットから取り出すことなく、顔を上げた状態で多彩な操作が可能です。音楽の再生、写真撮影、通話、ペアリングしたスマホのアプリ連携といった基本的な操作はもちろんのこと、Geminiの高度なコンテキスト理解による日常のサポートを「声による操作」で実現します。
基調講演のデモンストレーションでは「先週、友人と会った場所へ案内して」と音声で頼むだけで、AIが過去の行動履歴から目的地を特定し、徒歩ナビゲーションを開始するまでのステップを見せました。道中にコーヒーショップがあることをAIが認識した状態で「いつもの注文をして」と指示すると、ペアリングしたスマホが自動でDoordash等のフードデリバリーアプリを立ち上げ、注文手続きをします。
ほかにも見逃した重要なメッセージの要約や、カレンダーへの予定追加などを音声のみで完結させる機能が含まれています。
イベントの基調講演では、オーディオグラスのプロトタイプでI/Oのイベント会場を撮影して、Geminiにより「アニメ風の画像に加工」したデータをスマートウォッチに転送・表示するデモンストレーションが行なわれました
なお、Android XRを搭載するオーディオグラスはAndroid端末だけでなく、iOSデバイスともペアリングが可能になることが伝えられました。5月26日に日本国内でも発売を迎える、フィットネストラッカーの「Google Fitbit Air」のように、アプリを介してAndroidとiOSの両方をサポートするイメージです。
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