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クルマ好きの聖地! 広島に行ったらマツダミュージアムは絶対立ち寄ろう

2025年04月12日 12時00分更新

【ZONE 5】さらなる飛躍を目指した拡大戦略(1986~1995年)

マツダ

 マツダ787Bで興奮してしまいましたが、こちらも懐かしいクルマばかりで興奮してきます。1986年以降のマツダ車を見ていきましょう。

マツダ

ファミリアカブリオレ(6代目)(1986年)

 マツダ初のフルオープンカー「ファミリアカブリオレ」。4人乗りのスタイリッシュなボディーにターボエンジンを搭載。快適なオープンエアードライブが楽しめる1台でした。1987年にマイナーチェンジし、エンジンはDOHCの自然吸気へと変更。このソフトトップボディーでの知見が、のちのNA型ロードスターの開発に活かされたそうです。

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ユーノス ロードスター(1989年)

 オープン2シーターの世界的ブームを作り出した「ロードスター」。初代は累計生産台数43万台を超える世界的ヒット作となり、2代目の途中で「世界で最も多く生産された2人乗り小型オープンスポーツカー」としてギネスに認定されています。

マツダ

走行距離が10km台!

 驚いたのは、この展示車の走行距離が10km台であったこと! おそらく現存するNAロードスターで最も走っていないクルマでしょう。

マツダ

ユーノス コスモ(4代目)(1990年)

 史上最高のロータリー車を目指して誕生したクーペ「ユーノス コスモ」。量産車として世界初の3ローター式の20Bエンジンは、シーケンシャル・ツインターボと組み合わせてスポーツカーに負けない加速を見せました。また世界で初めてGPSカーナビゲーションシステムを搭載した車両としても知られています。

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センティア(1991年)

 「センティア」は1991年にマツダのフラグシップセダンとして誕生。V型6気筒エンジンに四輪操舵システムを納めた流麗なボディーは、今もなお色あせることはありません。

マツダ

試作V型12気筒エンジン(1992年)

 それまで6気筒が最大だったマツダ。新形フラグシップセダン用として4000ccのV型12気筒エンジンを開発していたとのこと。ですが景気後退により幻のエンジンに……。

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アンフィニ RX-7(1991年)

 一級品のスポーツカーとして誕生した「アンフィニ RX-7(FD3S)」。シーケンシャルツインターボで最高出力255PSまで高められたロータリーエンジンと、4輪ダブルウィッシュボーン式のサスペンションによる高い運動性能は、多くの人の心を惹きました。2002年の生産完了まで11年間も作り続けられたロングセラーモデルでもありました。

【ZONE 6】「Zoom-Zoom」というブランドメッセージ(1996~2009年)

マツダ

 マツダは1997年に現在のブランドシンボルを制定。あわせて“Zoom-Zoom”(子どもの時に感じた動くことへの感動)という新しいブランドメッセージを展開し、「心ときめくドライビング体験」の提供を目指していくようになります。

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デミオ(1996年)

 「デミオ」は新しい世代のマツダ車として誕生。小さなボディーサイズに優れた実用性を詰め込んだコンパクトワゴンで、幅広い年齢層のユーザーに支持されました。

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アクセラ(2003年)

 約40年続いたファミリアに代わる新しいマツダの基軸車種として誕生した「アクセラ」。国内では4ドアをアクセラ、5ドアをアクセラスポーツとして発売していました。使い勝手だけでなく、動的性能の良さも手伝って、3年2ヵ月で国内累計生産100万台を達成しました。

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RX-8(2003年)

 新世代のロータリーエンジン“RENESIS”を搭載した4ドア・4シーターのスポーツカー「RX-8」。環境性能と動力性能を高い次元で両立させることを目指して誕生しました。21世紀のロータリースポーツとして期待されましたが、2012年6月22日生産終了。翌年4月11日に販売終了し、以後「MX-30 Rotary EV」が登場するまでの約10年、マツダの販売ラインアップからロータリーエンジン搭載車が姿を消すことになりました。

【ZONE 7】現代のマツダの技術とデザイン(2010~現在)

マツダ

 ブランド戦略を見直したマツダは、さらに「魂動」と呼ぶデザインフィロソフィーや「SKYACTIV TECHNOLOGY」などの要素を加え、テクノロジーとデザインを深化させています。

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CX-5(初代)(2012年)

 世界的に人気のSUV市場に対して2012年にマツダが放った一矢が「CX-5」です。「SKYACTIV TECHNOLOGY」エンジンと「魂動」デザインを最初に取り入れた、現代マツダを代表するクルマに。なかでも経済性に優れたクリーンディーゼルエンジンは日本でも人気を集め、ディーゼル乗用車の市場を創出しました。

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SKYACTIV TECHNOLOGY

 マツダが開発した高効率エンジン「SKYACTIV」。ガソリンエンジンでは高圧縮比化を図って、燃費とトルクの大幅な向上を実現。ディーゼルエンジンでは、低圧縮比化と噴射タイミングの最適化などで高効率でクリーンなエンジンを実現しました。

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アテンザ(3代目)(2012年)

 CX-5に続いて「魂動」デザインとSKYACTIV TECHNOLOGYを全面採用したフラグシップセダンが「アテンザ」です。鮮やかで深みのあるボディーカラー「ソウルレッドプレミアムメタリック」を初めて採用したクルマでもありました。マツダ車といえばこの色! という人もいるでしょう。

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ロードスター(4代目)(2015年)

 現代マツダのブランドアイコンともいえる4代目ロードスター。展示の車両は、ロードスター誕生30周年を記念し、専用色「レーシングオレンジ」を採用した特別仕様車「MAZDA MX-5 Miata 30th Anniversary Edition」。世界3000台限定、日本ではソフトトップが110台、RFが40台(後に139台)限定で、購入希望者が殺到したことで知られています。

【ZONE 8】マツダのモノづくりから安全性能まで

マツダ
マツダ

 ここからは先はマツダのモノづくりについてのコーナーです。といっても、難しい話は何もありません。

マツダ

SKYACTIV TECHNOLOGYを搭載したエンジンたち

 まずはSKYACTIV技術。先ほども触れましたが高効率で環境に優しいと謳うエンジンたちです。SKYACTIV-G(ガソリン)、SKYACTIV-D(ディーゼル)、そしてMAZDA3が搭載するガソリンエンジンSKYACTIV-Xが展示されていました。

マツダ
マツダ

 これらのエンジンは部品から完全内製で、砂型鋳造によってつくられます。砂型鋳造とは、その名のとおり砂で作った鋳型に溶けた金属を流し込み、冷却後に鋳型を壊して製品を取り出す鋳造法。一般的な金型と違い砂型には保温効果があるため、溶けた金属が隅々まで行きわたるという(=精度が高い)メリットがあるのだそうです。

マツダ
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 次に安全性について。実際に衝突試験をした車両が展示されていました。しかも驚いたことに、普通にドアが開くではありませんか。この「ドアが開く」というのが重要で、そういう車内規定があるそうです。

マツダ

赤色の変遷。右に行くほど現代の塗装になります

マツダ

同じボディーパネルでも、匠塗(上)と普通の塗り方では陰影の付き方が大きく異なります

 次にボディカラーについて。マツダといえばソウルレッドクリスタルメタリックに代表される匠塗(タクミヌリ)です。なかでも、その塗装の過程などが模型で紹介されています。より陰影を際立たせるこの色は、塗料に混ぜるアルミフレークに秘密があるのだそう。詳しいことは以下の記事をご覧ください(独特なツヤ感が魅力! マツダ独自の塗装技術「匠塗」の秘密を聞く)。

 ほかにも興味深い展示が多いのですが、それは行ってのお楽しみということで。

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