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電車もバスもUberもクセが強かった

灼熱の貨物車両にすし詰め状態! カオスで不思議な国、バングラデシュを旅する【前編】

2024年06月19日 07時30分更新

文● 中山智 編集●こーのス

バングラデシュ

 先日、バングラデシュへ行ってきました(関連記事)。バングラデシュは初訪問の国。というより南アジアの国はスリランカに何度かトランジットで宿泊していますが、目的地として本格的に滞在するのは初めてです。

 世界約60ヵ国に旅したことがある自分としては、多少、普通の人よりは旅の経験があると思っていたものですが、バングラデシュを訪れた際には「まだまだ青いな……」と痛感させられることだらけでした。今回はそんなカオスで不思議な国、バングラデシュの滞在についてレポートしていきます!

バングラデシュ

カオスで不思議なバングラデシュに初訪問

バングラデシュってどんな国?

 まずはバングラデシュの基本情報から。バングラデシュはインドの東側にあり、面積は14万7千平方キロメートルで日本の約4割ほどあります。その国土に日本よりも多い約1億7000万人の人口を有し、居住が都市部に集中していることもあって、「世界一人口密度の高い国」とも言われています。

 1947年にパキスタンの一部(東パキスタン)としてイギリス領インド帝国から分離独立したのち、バングラデシュとして1971年に独立し、今日にいたります。言語はベンガル語で、国民の約90%がイスラム教徒で構成されています。ちなみに国旗は日本の日の丸にも似た、緑地に赤丸のデザインです。

バングラデシュ

ハズラット・シャージャラール国際空港にあった独立時の首相で国父のムジブル・ラフマン氏の肖像とバングラデシュの国旗

 以前は世界の最貧国のひとつと言われていましたが、海外からの資本で繊維工業などが発展。いまだ貧困国ではあるものの、最貧国というレベルは脱しており、多くの労働人口や高い経済成長率などで、今後のさらなる経済発展が期待されている国です。

空港近くの鉄道駅で早速カオスに巻き込まれる

 バングラデシュについて驚かされたのは、街中への移動。首都ダッカへ向かうべく飛行機でハズラット・シャージャラール国際空港に到着。そのまま空港近くにある鉄道駅からダッカの中心地へと移動、したのですが……はからずもいきなり無賃乗車をするハメになってしまいました。

バングラデシュ

かなり年季の入った機関車です

 というのも、きっぷを買おうと駅の券売所に現地の人たちと一緒に並んで待っていたのですが、一向に係員が来ません。そうこうしているうちにホームには列車が入線してきてしまいます。

バングラデシュ

列に並んで券売を待っていましたが、結局買えずに皆列車へ移動していく

 すると並んでいた人たちは、きっぷを買わずにそのままホームへ行って列車に乗り始めてしまいました。筆者も戸惑っているうちに、あれよあれよとその流れに巻き込まれて乗車。しかも、乗車したのは人を乗せる客車ではなく、荷物を載せると思われる貨物車です。当然椅子はなく、立って詰め込まれた状態で発車してしまいました。

バングラデシュ

貨物車に乗り込みドアオープンのまま出発しました

扇風機もなく灼熱の貨物車にすし詰め状態で移動スタート(不安)

降車後に乗ってきた貨物車を撮影。こんな状態の車内でした

 結局、乗車中に検札もなく、終点のカラマプール駅で降りても改札がありません。同乗していた人たちもどこかで支払う様子もないまま解散していくため、結果的に無賃乗車となってしまいました。……これ、どうすれば良かったのでしょうか? いまだにわかりません。

 ちなみに、カラマプール駅から空港駅までの逆方向にも乗車しました。このときはカラマプール駅の窓口に人が居て、きっぷを購入できました(45タカ/約60円)。こちらは編成に貨物車はなく、客車ばかりで乗車中に検札もありました。なので、最初に乗ったのがちょっと特別だったのかもしれません。

バングラデシュ

客車内はかなりレトロ。エアコンはなく扇風機のみです

 (次ページ:無事乗車できて一安心、でも次々売り子がやってきます)

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