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第14世代のSpecial Editionはクセ強め?

暴れ馬すぎる「Core i9-14900KS」、今すぐ使いたい人向けの設定を検証!

2024年03月15日 00時00分更新

文● 加藤勝明(KTU) 編集● ジサトラユージ/ASCII

評価の難しい暴れ馬「Core i9-14900KS」
ファーストインプレッション

Core i9-14900KSのパッケージ(レンダリング画像)。Core i9-14900Kとほぼ同じデザインだが、「Special Edition」の表記がある事だけが異なる。Core i9-14900Kと同様にCPUクーラーは別売となる

 2024年3月15日0時、インテルはデスクトップ向けインテルCoreプロセッサー(第14世代)のフラッグシップモデル「Core i9-14900KS」の販売をグローバルで解禁する。国内予想価格は税込12万4980円となっており、1年前に登場したCore i9-13900KS(初値12万3800円)とほぼ同価格からのスタートとなった。

 Coreプロセッサー(第14世代)は、第13世代(Raptor Lake)の設計をそのまま継承しクロックを微増(Core i7のみEコア増)としたシリーズだ。特にこれまでの最上位モデルであるCore i9-14900Kは、Core i9-13900KSと同じ最大ブーストクロック6GHzを達成するために電力をガッツリと使って強引に回すような製品であった。

 今回のCore i9-14900KSは、14900Kよりもさらに最大ブーストクロックを盛った最大6.2GHz動作(TVB有効時)が売りだ。CPUのクロック記録を塗り替える製品ではあるが、インテルは(Core i9-13900KSローンチ時のように)大々的な発表はせず、気がついたらショップに並んでいたくらいの非常に静かな立ち上がりとなった。

Core i9-14900KSの表面。既存の第12〜14世代と同じ形状になるため、目視での判別は表面の刻印だけが手がかりだ

Core i9-14900KSの裏面。ランドの配置は従来品と何ら変わらない

 今回筆者は幸運にもCore i9-14900KS(のトレイ版)をお借りしテストする機会に恵まれた。しかし本稿に「Core i9-14900KSは既存モデルに対し何%速い・遅い」と評価できる情報は何一つ含まれていない

 その理由は「発売日時点におけるCore i9-14900KSの安定動作には多いに疑問が残る」からだ。具体的にはCore i9-14900KSの定格、BIOSのデフォルト設定で動かしていてもベンチマーク中にブルースクリーンが出る、アイドル状態でも時折フリーズすることが観測されたからだ。

 筆者の受領した個体やマザーボードの不具合かとも思ったが、業界関係者からも同様の報告が複数伝わってきたため、今回の検証では詳細なテストをしても無駄と判断するに至った。恐らく近いうちに「Improve System Stability」や「Improve System Performance」と記された安定性向上BIOSが配布される事が予想される。だがそれを待っているヒマはない。

 そこで本稿では、Core i9-14900KSを3月上旬時点での状況を解説するとともに、どうやったらマトモに動いたか、そしてその制約の中で既存の製品と軽く比較するという観点の記事となる。つまり安定性向上BIOSが出る前に最強の第14世代を動かしたい! という奇特な(?)人向けの記事となる。

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