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大半はペアレンタルコントロールを活用しているが……

あなたは大丈夫? 親の5人に1人は子どものスマホを適切に設定できない事実

2024年01月09日 09時30分更新

【小中学生】ペアレンタルコントロールサービスの利用状況

いまや小学生の75%がペアレンタルコントロールを活用

 子どものスマホ使用時に活用すると安心なのが、ペアレンタルコントロール機能だ。iOS端末の「スクリーンタイム」やAndroid端末の「ファミリーリンク」などがこれに当たる。長時間使用、夜中の使用、課金、危険なアプリやサイトの閲覧・利用など、子どものトラブルのほとんどは対処できる。

 では、ペアレンタルコントロールの利用実態はどうなっているのか。NTTドコモ モバイル社会研究所の「2022年親と子の調査」(2022年11月)を見ていこう。

 ペアレンタルコントロールの利用について調べたところ、小学生では75%、中学生だと58%が利用していた。ただし、中学生の17%は、契約時には契約していたものの、その後利用しなくなっている。

 なお、小学生の25%は設定していないが、スマホは非常に多機能で子どもがいきなり使いこなすことは難しいため、非常にリスクが高い状態と言える。

 ペアレンタルコントロールで制限している内容は、閲覧内容のフィルタリングが学年問わず、8割以上で最多に。そのほかコンテンツの購入・ダウンロード制限や、利用時間の制限、家族の所在地確認などの利用も多い。

【小中学生】ペアレンタルコントロールサービスの実施内容

ペアレンタルコントロールを設定できない保護者が2割いる

 続いて、親がペアレンタルコントロールの設定をできるかを調査したところ、閲覧内容のフィルタリングはスマホを持たせている親の7割が実施。一方、いずれのサービスも設定できない親も約2割いた。

 いずれかのペアレンタルコントロールサービスを設定できる親と、できない親を比較し、ペアレンタルコントロールの利用状況を調べたところ、27ポイントの差がついていた。

【小中学生】ペアレンタルコントロールサービスを親が設定認否とサービス利用

 ペアレンタルコントロールはその名の通り、保護者が設定・管理しなければならないものだ。一方で、保護者世代は情報リテラシー教育を受けておらず、苦手と感じている人も多い。

 しかし、この機能を使えば、子どもとスマホにまつわる多くのトラブルや悩みに対処できるようになる。大切な子どものために、ペアレンタルコントロールの機能や設定方法について学び、活用していただければ幸いだ。

 今年も役立つ情報を発信していく予定なので、引き続きよろしくお願いします。

著者紹介:高橋暁子
 ITジャーナリスト、成蹊大学客員教授。書籍、雑誌、Webメディアなどの記事の執筆、監修、講演などを 手がける。SNSや情報リテラシー教育に詳しい。『ソーシャルメディア中毒』(幻冬舎)、『Twitter広告運用ガイド』(翔泳社)、『できるゼロからはじめるLINE超入門』(インプレス)など著作多数。テレビ、ラジオ、新聞、雑誌などメディア出演も多い。公式サイトはhttp://akiakatsuki.com/、Twitterアカウントは@akiakatsuki

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