100Hz駆動で65WのUSB PD、KVMスイッチに対応
キーワードは「目に優しい」。ビジネス向け27インチWQHDディスプレーMSI「MD272QXPW」レビュー
また、KVMスイッチ機能に対応しており、1台のマシンはUSB Type-Cへ接続、もう1台はディスプレーポートとUSBハブへ接続すれば、入力切替するたびにディスプレーに備わっているUSB端子を、それぞれのマシンで利用できるようになる。たとえば、キーボードやマウス、ストレージを共有することが可能となる。
MSIのサイトから「Productivity Intelligence」アプリをダウンロードしてパソコンへインストールすれば、パソコン上からディスプレーの設定を変更できる。ウィンドウを効率よく並べる機能なども用意されており、作業効率がアップするはずだ。
キーワードは「目に優しいディスプレー」
さらに注目は、「MSI EyesErgo」と称した「目に優しい」機能を取り揃えているところ。長時間ディスプレーに向かうことも少なくないビジネス用途としては、目が疲れやすくなりがち。リフレッシュレートが100Hzと高めなのも、目の疲れを低減する効果があり、さらにハードウェアブルーライトカット機能も搭載。通常ブルーライトカット機能をオンにすると、黄色がかった色味に変化するが、この機能はそんなことなく自然な色味で利用できる。アンチフリッカーやノングレアパネルなども目を保護するための1つで、これらはTÜV認定を受けたものだ。
また、目の疲れや姿勢をチェックする「Eye-Q Check」機能も備えており、グリッド線を表示して目の疲れをチェックすることや、乱視の確認、正しい姿勢の確認が行なえる。目の疲れだけでなく肩こりの軽減にも役立ちそうだ。
広くて発色もよく作業効率アップは間違いなし
実際にデスクに設置して試用してみたが、やはり調整機構がしっかり備わっていると、自分の作業スタイル、設置場所に合わせて微調整できるので、それだけでも自分に合った作業環境を構築しやすい。白基調というのも筆者的にはお気に入り。ぜひとも白色ケースのパソコンと合わせたいものだ(筆者のマシンは現状黒色だが、次は白色にする予定)。
モバイルノートと組み合わせて、デスクワーク時のメインディスプレーとして利用するのもいい。ケーブル1本の脱着で済むのは楽だし、コンセントを1つ浮かせられるというのはありがたい。
ディスプレーは、DisplayHDR 400対応でメリハリがあり、発色もいいのでワードやエクセルといったビジネスアプリだけでなく、写真や動画編集といったプライベートワークにも使える。27インチWQHD解像度というのはベストマッチで、Windowsの表示スケールを100%にしても文字も認識できるサイズなので、非常に作業領域が広く感じる。KVM機能を使えば、キーボードとマウスを2台のマシンで共有できるので、入力環境が統一される便利さは作業効率アップにもつながるはずだ。
OSD画面の操作が、MSIのゲーミング系ディスプレーで採用されているスティックタイプのナビキーではないのは少々残念だが、そのぶん「Productivity Intelligence」アプリを活用すれば、OSD操作に頼る必要もなく、パソコンでの操作だけに集約される。
目に対する優しさは、個人差があるため一概には言えないが、ブルーライトカットでも色味が変わらないのはいい。黄色味がかると文字を読むにはいいが、写真や映像には向かないので、Webなどを見るときに快適さを感じた。
ワンランク上のディスプレー環境で作業効率アップ
実売価格は3万7900円前後。サイズ感も解像度感もちょうどよく、ビジネスアプリだけでなく、ちょっとしたクリエイティブなアプリも快適に作業できる広い作業領域は魅力といえよう。白色ボディの清潔感もあり、自宅のデスクに置いておきたくなるデザインもポイントだ。
ビジネス用途のモデルではあるが、目に優しい仕様でもあるので、子供が利用する環境に利用するのもおすすめ。設置時の調整機構フル装備で、長時間使っても目に優しく、発色もいいワンランク上の本製品をぜひ検討してほしい。
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