山根博士のグロスマレビュー
高倍率望遠カメラ搭載のハイスペックスマホOPPO「Reno10 Pro+ 5G」は日本版とちょっと違う
日本でも販売中のOPPO「Reno10 Pro 5G」は高性能カメラを搭載したミドルハイレンジクラスのスマートフォンだ。海外ではReno10ファミリーとして下位モデル「Reno10 5G」、上位モデルの「Reno10 Pro+ 5G」も販売されている。
フラッグシップクラスの性能を持つReno10 Pro+ 5Gをフィリピンで試用したので、Reno10 Pro 5Gとの違いをチェックしてみよう。
◆Reno10 Proを上回るハイスペックなスマートフォン
Reno10 Pro+ 5GとReno10 Pro 5Gは、一見すると外観は同等に見える。Reno10 Pro+ 5Gのディスプレーは6.74型(2772×1240ドット)で、Reno10 Pro 5Gの6.7型(2412×1080ドット)より高性能だ。ピーク時輝度も1400nitsで、Reno10 Pro 5Gの950nitsよりかなり明るい。
実際に真昼の明るいマニラの屋外でReno10 Pro+ 5Gを使ってみたが、ほかのスマートフォンよりも明るく表示されていると感じられた。また、ディスプレーのリフレッシュレート120Hz、パンチホール式の3200万画素フロントカメラは両モデル同性能だ。
チップセットはSnapdragon 8+ Gen 1を搭載。1.5世代前のモデルとは言え、十分な性能を持つ。Reno10 Pro 5GのSnapdragon 778G 5Gと比較すると性能差はかなり大きい。今回ベンチマークを取ることはできなかったが、ハイエンドゲームもかなり快適に操作できるだろう。
カメラは広角5000万画素、超広角800万画素、望遠は3倍で6400万画素を搭載、望遠性能はReno10 Pro 5Gより大幅に高められている。また、OPPO独自開発のNPU「MariSilicon」も搭載して、カメラのAI処理を高速にこなす。なお、OPPOは独自チップセット開発中止をアナウンスしており、恐らくReno10 Pro+ 5GがMariSilicon搭載の最後のモデルとなる。
本体サイズは約74×162.9×8.3mm、重さは約195g。サイズは若干厚くなり、重量も日本モデルと比べると10g重い。カメラ部分のデザインはカメラ構成が変わったこともあり、若干変わっている。側面から見るとディスプレー、背面側どちらも角を落としたエッジデザインだ。カメラバンプはそれほど大きく出っ張っていない。200gを切る重量と相まって、本体を握ってみるとかなり軽く感じられる。
バッテリーは4700mAhで急速充電は100Wに対応。50%までの充電に要する時間は9分半だ。Reno10 Pro 5Gの4600mAh/80W充電より高性能だが、5分の充電で2時間のゲームプレイは両社同等。また、Reno10 Pro+ 5Gは9分半で50%充電、Reno10 Pro 5Gは10分で48%充電と、充電性能は極端に大きな差はない。
OS・UIは日本モデルと同等だろう。Reno10 Pro+ 5Gの採用するColorOS 13はAndroid 13をベースとしており、iOSに似た操作体系もあり使いやすい。
◆カメラ部分は出っ張りが洗練されたデザインに
Reno10 Pro+ 5Gのカメラ部分を見てみよう。広角と超広角を縦に並べ、その下にペリスコープ式の光学3倍カメラを内蔵している。望遠カメラの横には誇らしげに「POWERED BY Marisilicon」の文字も入っている。片側に円形カメラを並べるデザインはOPPOのAシリーズでも採用されているが、Renoシリーズのほうがよりカメラのレンズらしいデザインになっている。
Reno10 Pro 5Gとカメラ部分を比較してみると、Reno10 Pro 5Gはペリスコープカメラを搭載していないこともあり、デザインは若干異なっている。ちなみに中国版のReno10 Pro 5Gは、Reno10 Pro+ 5Gとカメラ部分のデザインが同じなのでややこしい。中国版Reno10 Pro 5Gはグローバル版Reno10 Pro+ 5Gのボディーに、グローバル版Reno10 Pro 5Gのカメラを搭載している。
また、一世代前のモデル、Reno9 Proともカメラ部分のデザインを比較してみよう。OPPOは2021年3月発売の「Find X3」シリーズからカメラバンプの周囲をエッジ形状として背面となめらかにつながるデザインとしたが、その後のFind X、Renoシリーズにもそれを継承していった。
しかし、2022年11月発売のReno9シリーズではカメラバンプ部分が大きくなり、バランスの悪いデザインになってしまった。Reno10シリーズはより洗練されたデザインになったことがわかるだろう。
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