AMDの「Radeon PRO W7000」シリーズは、RDNA 3アーキテクチャーを採用した“プロ向け”Radeonの最新版だ。RDNA 3により強化されたRay Accelerator、DisplayPort 2.1やAV1のハードウェアエンコードなど、ゲーミング向けGPUであるRadeon RX 7000シリーズの持つ特徴をそのまま備えている(発表記事:https://ascii.jp/elem/000/004/132/4132999/)。
今回筆者は幸運にもエントリー向けの「Radeon PRO W7600」(PRO W7600)およびRadeon PRO W7500」(PRO W7500)をテストする機会に恵まれた。これらのカードは1スロット厚のカードであり、PRO W7500に至っては補助電源ケーブルなしで動作するという低消費電力設計が売りだ。
絶対的なパフォーマンスは上位モデルであるRadeon PRO W7900やRadeon PRO W7800には及ばないが、小形のワークステーションでの運用がしやすいというのが最大の特徴となっている。今回は簡単ではあるが、AMDの新プロ向けGPUのパフォーマンスを検証してみたい。
![](https://ascii.jp/img/2023/10/06/3617325/xl/7357069e707e41d4.jpg)
こちらはPRO W7500の情報。本稿の検証終了後にGPU-Zのバージョンが上がったためGPU-Zのスクリーンショットを撮り直したが、その時にミスでゲーム向けのドライバーで認識された状態でこれを撮ってしまった。ただし本稿の検証はPRO向けの23.Q3で行っている
スペックを比較すると、PRO W7600はRX 7600とベースが同じで、6ピンの補助電源で動かせるようにクロックやTBPを絞ったもの。PRO W7500は、1世代前のPRO W6600の仕様をほぼそのままRDNA 3にスライドしつつ、補助電源なしで動かせるようにしたもの、と言うことができる。VRAMはそれぞれ8GBで、上位モデルであるPRO W7800のようにECC対応ではない。
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