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マイクロソフト「Python in Excel」セルにPythonを直接入力可能、Windows用ベータ版開始 

2023年08月23日 12時55分更新

 米マイクロソフトは8月22日(現地時間)、同社の表計算アプリ「Excel」でスクリプト言語「Python」を利用できる「Python in Excel」のパブリックプレビューを発表。「Microsoft 365 Insider」プログラムの加入者に対し順次提供される。

クラウドで実行するためPython環境がなくてもOK

 ExcelでPythonを利用するには、新しい関数「PY」に引数としてコードを入力するだけでよい。プログラムはクラウドプラットフォーム「Microsoft Cloud」上で実行され、その結果がワークシートに表示されるため、ユーザーはローカルにPythonの環境を整える必要はない。

機械学習や統計処理も可能

PythonとLAMBDA関数を使った機械学習による天気予測モデル。

 また、「pandas」「Matplotlib」「scikit-learn」など人気のあるPythonライブラリーを網羅する「Anaconda」ディストリビューションを採用しているため、統計処理や機械学習といった用途にも利用できる。また、Pythonによる計算結果を「LAMBDA」関数を使ってカスタム関数化するなどExcelの機能と連携させることもできる。

多用なチャートも作成できる

「seaborn 」ライブラリーを使った作図

 さらに、「Matplotlib」「seaborn」などグラフ作成用のPythonライブラリーを使って棒グラフや折れ線グラフはもちろん、ヒートマップ、バイオリンプロット、箱ひげ図のような特殊なものまで、多種多様なチャートを作成することができる。

 現在、Windows版のベータビルド(16.0.16818.20000)以降でロールアウト中。他のプラットフォームへの展開も予定されている。

 Excelにはすでに「VBA」と呼ばれるプログラミング言語があるが、より洗練されたモダンな言語であるPythonを利用できることで、より多くのニーズに応えることができるようになるだろう。

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