アドビは8月16日、同社のコンテンツ作成アプリ「Adobe Express」について、生成AI「Adobe Firefly（ベータ版）」を搭載したバージョンの一般提供開始を発表した。デスクトップ版から搭載を始め、近日中にはモバイル版へも展開する予定だ。
Firefly搭載版のAdobe Expressでは、日本語を含む100以上の言語によるプロンプト入力をサポート。英語のプロンプト作成が苦手なユーザーでも、Fireflyに必要な画像を生成させたり、テキストに装飾を加えるといった作業が可能となる。
日本語を使った画像生成機能の利用イメージ
文字装飾機能の利用イメージ
AI関連では他にも、コンテンツに最適な追加要素を素早く発見する機能やユーザーごとに最適なテンプレートを提案する機能などを搭載。全体として今回のバージョンでは、生成AIの利用を考慮した「AIファースト」な設計となっているという。
Adobe Expressそのものは無料で利用できるほか、同社の有料プラン「Adobe Creative Cloud」のプランにも含まれている。有料プラン契約者の場合、Creative Cloudアプリとの連携機能も利用可能。例えば、Adobe Express上から「Adobe Photoshop」や「Adobe Illustrator」などのクリエイティブアセットに直接アクセスして編集したり、リンクされたファイルをAdobe Expressに追加後、同期した状態のまま作業することにも対応する。
リンクされたファイルを追加後、同期したまま作業も可能
このほか、法人向けのエンタープライズプランではCMSソリューション「Adobe Experience Manager」との統合により、従業員同士のやり取りを効率化し、高速かつスムーズなコンテンツ供給体制を確立できるという。
「Firefly」は同社が開発している生成AI。AIの初期学習データに権利関係の問題が発生しない素材を用いるなど、生成されたコンテンツが他者の権利を侵害するリスクをできる限り減らすことを基本的なコンセプトとしている。
週刊アスキーの最新情報を購読しよう
