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YouTube絶対優位だが、交流の広がりによって利用サービスは変化していく

小中学生のキラーコンテンツは? 小5まではマイクラ、Fortniteとスプラはなぜか中2で人気落ちる

2023年08月22日 09時30分更新

ネットサービス利用率(小学1~3年生)

■小5まではマイクラ人気も小6でLINEが逆転

 夏休みに長時間ネットサービスを利用している子どもたちは多いだろう。では、小中学生に人気のネットサービスは何だろうか。教育ネット総合研究所の「ネット利用における実態調査結果報告」(2023年8月)を見てみよう。

 全学年で一番利用されているのは「YouTube」であり、全学年で8~9割の利用率となっている。

 小学1~5年生でYouTubeの次に利用率が高いのは人気ゲーム「マインクラフト」。マインクラフトにはプログラミングなどができる教育版もあり、学校でも利用されているので、利用率の高さにつながっているのだろう。しかし小学6年生で「LINE」が逆転し、中学生になるとLINEの利用率は8~9割とさらに高くなる。

 同じく人気ゲーム「Fortnite(フォートナイト)」「スプラトゥーン」は年齢が上がるにつれて利用率も上がり続け、中学1年生でそれぞれ41%、38%となる。しかし中学2年生、3年生では下がっていく。

 Fortniteは、子どもの間でボイスチャットをしながらプレイされており、SNSのような使い方がされている。しかし年齢が上がるにつれて交流が広がり、もっと大人数でLINEでの交流が増えるというわけだ。利用するネットサービスも、子どもの人間関係や交流に合わせて変化していると考えられるだろう。

ネットサービス利用率(小学4~6年生)

ネットサービス利用率(中学生)

■X(Twitter)、Instagramは年齢ごとに利用率増加

 旧Twitterの「X」、そして「Instagram」は小学1~3年生までは利用率が数%程度だが、学年が上がるにつれ利用率が高くなり、中学1年生では約3割、中学2年生では約5割、中学3年生では約6割まで上がる。

 さらに「Discord」は中学生から利用率が高くなり、中学1年生で1割、中学2年生と3年生では2割程度が利用している。

 学年が上がるにつれて人間関係や興味関心も広がり、SNSでの発信・交流が増え、用途に合わせてさまざまなSNSを使い分けるようになっていくというわけだ。

 一方、「TikTok」は小学1年生でも10%利用しており、中学2年生までX、Instagramよりも利用率が高くなっている。TikTokはほかのSNSと違い、低年齢から利用されているのだ。

 SNS・スマホネイティブ世代の子どもたちは、人間関係や興味関心の広がりに応じて、さまざまなネットサービスを使いこなして交流している。

 ただし、XやInstagramなどは13歳以上対象であり、13歳未満が利用していると判明した場合はアカウント凍結となる可能性が高い。また、FortniteもCEROでは15歳以上対象とされている。低年齢でのプレイが処罰の対象になるわけではないが、保護者が見守った上で利用させるようにしてほしい。

著者紹介:高橋暁子
 ITジャーナリスト、成蹊大学客員教授。書籍、雑誌、Webメディアなどの記事の執筆、監修、講演などを 手がける。SNSや情報リテラシー教育に詳しい。『ソーシャルメディア中毒』(幻冬舎)、『Twitter広告運用ガイド』(翔泳社)、『できるゼロからはじめるLINE超入門』(インプレス)など著作多数。テレビ、ラジオ、新聞、雑誌などメディア出演も多い。公式サイトはhttp://akiakatsuki.com/、Twitterアカウントは@akiakatsuki

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