両極端なGPUで検証する
では、実際にPowenetics v2を使って、ゲームのベンチマーク中にCPUやGPUの消費電力がどのように変化するかをチェックしてみよう。検証環境は以下の通りとなる。Resiable BARやSecure Boot、コア分離やHDRはすべて有効化している。ビデオカードはGeForce RTX 4080とRTX 4060という極端な2枚を用意したが、これはGPUパワーの違いでCPUがどういった影響を受けるかを検証するための選択となる。
検証環境 | |
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CPU | インテル「Core i9-13900K」 (24コア/32スレッド、最大5.8GHz) |
CPUクーラー | ASUS「ROG RYUJIN II 360」 (簡易水冷、360mmラジエーター) |
マザーボード | ASUS「ROG MAXIMUS Z790 HERO」 (インテルZ790、ATX、BIOS 0703) |
メモリー | G.Skill「F5-6000J3038F16GX2-TZ5N」 (16GB×2、DDR5-5600動作) |
ビデオカード | NVIDIA「GeForce RTX 4080 Founders Edition」、 MSI「GeForce RTX 4060 VENTUS 2X BLACK 8G OC」 (GeForce RTX 4060、4GB GDDR6) |
ストレージ | Corsair「Force Series MP600 CSSD-F1000GBMP600」 (1TB M.2 SSD、PCIe 4.0、システムドライブ用)、 Silicon Power「PCIe Gen3x4 P34A80 SP002TBP34A80M28」 (2TB M.2 SSD、PCIe 3.0、データドライブ用) |
電源ユニット | Super Flower「LEADEX PLATINUM SE 1000W-BK」 (1000W、80 PLUS PLATINUM) |
OS | Microsoft「Windows 11 Pro」(22H2) |
まずはゲームを利用したベンチマークで、どんな性能を出したかを確認しておこう。この検証では、解像度はフルHD(1920×1080ドット)と4K(3840×2160)、画質は基本的に一番上と下というように両極端に振っている。フレームレートの計測はCapFrameXを使用している。
まず「Overwatch 2」で試そう。画質は“低”もしくは“エピック”とし、FSR 1/2は無効、フレームレート制限は600fpsとした。マップ“Eichenwalde”におけるBotマッチを観戦中のフレームレートを計測した。
続いては「Call of Duty: Modern Warfare II」だ。画質は“最低”もしくは“極限”設定とし、アンチエイリアス品質はそれぞれ“低”もしくは“ウルトラ品質”、かつレンダースケールは100%設定とした。内蔵ベンチマーク再生中のフレームレートを計測している。
続いては「Tiny Tina's Wonderlands」だ。APIはDirectX 12、画質は“低”もしくは“バッドアス”とした。内蔵ベンチマーク再生中のフレームレートを計測している。
最後は「Cyberpunk 2077」で締め括ろう。画質は“低”と“ウルトラ”、“レイトレーシング:ウルトラ”の3つとし、DLSSやFSR 2はオフとした。レイトレーシング:ウルトラ設定を加えたのは、レイトレーシングの処理が強烈なGPU側のボトルネックになるからである。内蔵ベンチマーク再生中のフレームレートを計測した。
以上のデータからは、単にRTX 4080はRTX 4060よりフレームレートが出た、という至極当然の結果しか読み取れない。あくまでこういった結果が出た、というアリバイ作りのようなものだ。
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