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東京ドームに行く途中に注目、超長い122mディスプレーほか

2023年08月07日 08時00分更新

 東京ドームシティビジョンズにおいては、東京ドームシティを訪れた人たちの体験価値を、4つのテーマにわけて表現している。

 野球観戦やスポーツ観戦、様々なライブなどの高揚感を伴った音楽と映像で表現する「エキサイティング」、アートや都会的側面を表現した「モダン」、遊園地などでの子供たちの賑わいや楽しさを表現した「プレイフル」、東京ドームホテルやスパラクーアのように、くつろぎ空間や、やすらぎを表現した「リラックス」をキーワードに制作。音楽家の原摩利彦氏のオリジナルBGMと組み合わせることで、映像演出を高めている。

 原氏は、東京ドームシティには様々な音が交差していることを指摘。歩き回って集めたフィールドレコーディングの音をヒントに作曲したという。人々の声や鳥の声、電車の音や遊園地の乗り物の音、荷物を搬入するトラックと工事の音、後楽園ホールの人々の歓声や、遊園地の子供の声に加えて、東京ドームシティに隣接する小石川後楽園にも足を運び、小川のせせらぎや静寂の様子も録音し、作曲に反映したという。

 こうして生まれた映像とBGMを組みあわせることで、朝の通勤通学の時間帯はポジティブになる映像とBGMを放映し、訪れる人々の一日を、ビジョンを通して応援するといった映像演出も行うことができるという。

 また、通常の屋外広告ビジョンでは、あらかじめ決めたコンテンツを順番に放映し、1周6分~30分程度の「ロール」を、1週間ほどの期間で切り替えながら運用するのが一般的だが、東京ドームシティビジョンズでは、その日の開催イベントに合わせて、複数のロールを、時間単位で切り替えたり、コンテンツを差し替えたり、時にはライブ映像を流したりといったように、その日、その時間の街の様子や雰囲気に合わせたダイナミックな放映管理を行うことができるという。これにより、一貫性のあるビジュアル表現と、東京ドームシティのエンターテインメント性を一層向上させる映像演出によって、施設全体を彩ることができるとしている。

 なお、これらの基盤システムの運用や、ビジョンを活用した広告展開などは、ジェイアール東日本企画が行うことになる。

 ジェイアール東日本企画 常務取締役 社長補佐CDO ソーシャルビジネス・地域創生本部長の高橋敦司氏は、「ジェイアール東日本企画は、JR東日本の駅や車内を中心に設置している約4万7000台のサイネージを、一気通貫で運営している日本最大のサイネージ運営企業である。このノウハウを生かして、東京ドームシティビジョンズ全体の設計、開発、施工、運用を行うことになる」とする。その上で、「ジェイアール東日本企画駅の外で、街を変えるための運用に本格的に取り組むのは初めてのことである。東京ドームシティは、野球の日は野球一色になり、アイドルのコンサートがあればアイドル一色に染まり、様々な顔を持つ人が、入れ替わり訪れる特殊な街である。広告を掲出するためのビジョンではなく、街の色を変え、新たな価値が作られ、多くの人たちを引き寄せることで、世界一のエンターテメイントシティになることを支援していきたい」と抱負を述べた。

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