週刊アスキー

  • Facebookアイコン
  • Twitterアイコン
  • RSSフィード

米アマゾン、手のひら認識決済システム「Amazon One」ホールフーズマーケット全店舗に利用拡大

2023年07月21日 17時10分更新

Amazon One

 米アマゾンは7月20日(現地時間)、全米500店舗以上のホールフーズ・マーケットの全店舗で同社が展開する手のひら認証決済サービス「Amazon One」を導入、決済およびプライム会員特典を提供すると発表した。

事前登録後、店舗で手のひらをスキャンすればOK

 2020年9月にサービス開始されたAmazon One。当初は同社が運営する無人決済店舗「Amazon Go」で導入が始まり、「Amazon Fresh」「Amazon 4-star」「Amazon Books」などの系列店舗、2017年に137億ドルで買収した傘下の高級スーパー、ホールフーズ・マーケットなどを中心に導入が拡大、現在はサードパーティの事業者がAmazon Oneを顧客の本人確認や支払いオプションとして提供するケースも増えている。

 現在Amazon Oneは、全米400以上のホールフーズ・マーケット店舗で、本人確認、支払い、ポイント会員登録、入店に利用されているが、今年度末までには、全米にある500店舗以上のすべての店舗に導入される予定だ。

 利用を開始するにはAmaonアカウントではなくAmazon Oneへの登録が必要となる。

 ウェブ上でクレジットカードまたはデビットカード、Amazonアカウント、携帯電話番号で事前登録し、ホールフーズ・マーケットの対象店舗、またはAmazon Oneが利用できる店舗にあるAmazon Oneデバイスで手のひらをスキャンすれば、数秒で手続きが完了する。事前登録をしなかった場合、店舗のAmazon Oneデバイスで直接登録することも可能だ。

 登録が完了すると、Amazonプライム会員は買い物に割引やその他のプライム会員特典が自動的に適用される。

 ホールフーズ・マーケットの最高技術責任者(CTO)レアンドロ・バルビノ氏は「Amazon Oneを導入して以来、その利便性がお客様に支持されていることを実感しており、全米のお客様にAmazon Oneをお届けできることを嬉しく思っています」とコメントしている。

手軽さと強固なセキュリティを兼ね備える

Amazon One

 クレジットカードやパスワードとは異なり、Amazon Oneの手のひら署名は複製することができない。

 なぜならAmazon Oneは手のひらとその下にある静脈構造の両方を調べ、ID照合のために「パーム・シグネチャー」と呼ばれるユニークな数値ベクトル表現を作成するという手法で個人認証を行っているためだ。

 そのうえ顧客の手のひらのデータは、300以上のクラウドセキュリティツールと世界中の10万以上のセキュリティパートナーに支えられているAWSクラウドで保護されている。

 さらにデバイス側も複数のセキュリティ制御によって保護されており、不正を検知するとデバイスを使用不能にする改ざん検知機能を備えている。

 手のひらをかざすだけという手軽さと強固なセキュリティを備えるこのソリューション、日本でも展開されないものだろうか。

この記事をシェアしよう

週刊アスキーの最新情報を購読しよう

本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります