ベンチ結果で判明「15インチMacBook Air」はProに匹敵するパフォーマンス
結論:メモリーは16GB以上を搭載しよう
今回のテスト結果を総合的に考えて、現行のM2搭載のMacBook AirとM2 Pro搭載のMacBook Proを比較検討してみよう。純粋なCPU/GPUテストでは、確かにM2 Proの性能は高く、M2が引けを取っているように見える。しかし、一般的なアプリケーションでは、その差はかなり小さくなり、体感できるような性能差は見られない。
ただし、大量のデータを処理する必要のあるビデオのエンコーディングでは、M2とM2 Proの差がはっきり体感できるほどの処理時間の違いが出る。それでも、メモリーを十分に搭載していれば、大量のデータ処理が極端に遅くなるということもない。
具体的に言えば、4K程度の解像度のビデオ処理でも、8GBの実装メモリーでは明らかに不足する。今回は、8GBのM2モデルはテストしていないが、8GBではM2でも、今回示したM1程度の性能しか発揮できない可能性は高い。
それなのに、現行のMacBook Airのモデルのメモリー容量は、未カスタマイズでは8GBのものしかない。量販店などで、いわゆる「吊るし」のモデルを購入すると8GBしか選べない場合も多いだろう。もちろんAppleストアでカスタマイズすれば、+2万8000円で簡単に16GBに増量できるが、最初から16GBを搭載したモデルも用意して欲しいところだ。
一方、M2 Pro以上を搭載する14/16インチのMacBook Proでは、メモリー容量は最低でも16GBになっている。これは、8GBでは十分に性能を発揮できない場合があることをアップルも認識しているからだろう。それは、実はM2でも同じと考えられる。「ビデオのエンコーディングなど一生するつもりがない」という人以外は、16GB以上を実装したい。
ちなみに、15インチのMacBook Airにメモリー16GB、ストレージ512GBを搭載すると、25万48000となる。それに対して14インチのMacBook Proのエントリーモデル(CPU10コア/GPU16コア)は、同じ16GB/512GBの構成で28万8800円だ。その差は3万4000円。このあたりは選択に迷うところだろう。本体の厚みは、MacBook Airが1.13cmで、14インチMacBook Proは1.55cm。その差は4.2mmだが、実際には数字以上に違いが大きく感じられる。MacBook Airの最大の特長である薄さを重視するなら、MacBook Air選んで後悔はないはずだ。
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