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Honda車のマストアイテム! 35年を迎えた「Gathers」ナビの今昔物語

2023年07月01日 15時00分更新

高音質にオーディオを進化させたギャザズ

「音の匠」をオンにした状態

「DIATONE SOUND」をオンにした状態

 では、現代はどういったモデルがあるのでしょう。まずはカーオーディオの深化を体験することに。現在のギャザズは、車両によって音響特性を合わせてセッティングをしているのだそう。さらにオプションのハイグレードスピーカーシステムと組み合わせると、「DIATONE SOUND」または「音の匠」のいずれかのモード(車種によって異なる)が利用できます。とだけではわかりにくいので、ご紹介しましょう。

DIATONE SOUNDのセッティングパラメーター

 DIATONEは、三菱電機が70年以上にわたり手掛けるオーディオブランド。民生機のみならず、NHK放送技術研究所と共同でフロアー型放送・業務用モニタースピーカーを開発・納品するなど、我が国を代表するオーディオブランドです。標準スピーカーと、DIATONE SOUNDを比べると、音色、音の定位、解像感などのオーディオ専門用語で語る以前に、比較すること自体が間違いと言いたくなるほどの雲泥の差。入っている音をストレートに出す、という意思を感じさせる生真面目があり、それがDIATONEらしいなと思いました。

音の匠のセッティング画面

 「音の匠」は、録音エンジニアで“音の匠”こと内沼映二氏が興した(現代表は三浦瑞生氏)のレコーディングエンジニア/マスタリングエンジニア集団“MIXER'S LAB(ミキサーズラボ)”によるチューニングがなされたもの。MIXER'S LABが手掛けた楽曲は数知れずで、今も様々なアーティストやレコード会社が、彼らに仕事を発注しています。その一方、彼らは2004年から自らレーベルを立ち上げ音源の企画・制作・販売をしています。SACDやハイレゾファイル音源は、オーディオファイルの間では高音質盤として知られています。

 ということで、ミキサーズラボのハイレゾ音源「BIG BAND SCALE~甦るビッグバンドサウンド~」から、ジャズを2曲試聴。こちらも正確、アキュレートな音を志向しているのだけど、ダイアトーンと違って、サラッとライトな楽しさを重視しているような印象を受けました。

左が標準スピーカー、右がギャザズのユニット

 カーオーディオ専門店で、このレベルまでの音を求めると結構な投資が必要となるのですが、ギャザズの場合はスピーカーユニットを交換するだけでOKとのこと! その金額は車種によって変わりますが、それでも6万円くらいで終わるようです。ドライブが楽しくなること間違いナシなので、これは替えるが吉! と思います。

S660(写真手前)とBEAT

BEAT誕生20年目に誕生したカーオーディオシステム

動作状態

 音の話ついでに、2台のオープンカーもご紹介しましょう。BEATとS660です。BEATにもカーオーディオが用意されていましたが、BEAT誕生20周年を記念して、2011年にiPhoneなどに対応するモデルを販売。販売終了して久しいモデルに向けたカーオーディオを作るとは恐れ入ります。そしてBEATにはスカイサウンドシステムと呼ぶ、ヘッドレスト付近にスピーカーを配置して、オープンエアーでも音楽が楽しめるアイテムが用意されていました。

S660用ナビシステム

ヘッドレストに搭載したスピーカー

 S660用ナビは、当初計画になかったアイテム。S660はスマートフォンとUSB接続すればナビが使えるのですが、精度や使い勝手の面でナビを求める声が高く、開発を進めていったとのこと。そして、こちらにもスカイサウンドシステムが登場! これも「BEATにあってS660にないとは何事だ」という市場要求から誕生したと言われています。

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