週刊アスキー

  • Facebookアイコン
  • Twitterアイコン
  • RSSフィード

9時間かかる仕事、6分で終了 パナ子会社「ChatGPTはビジネスに有効」

2023年06月29日 11時00分更新

社外秘データを入れてカスタマーサポートに

 3ヵ月間の運用で、「ChatGPTの業務活用における課題も見えてきた」と向野氏。課題としてあげたのが以下の4点だ。

  1. 自社固有の質問には回答できない
  2. 回答の正確性を担保できない
  3. 長いプロンプトの入力が手間
  4. 最新の公開情報について回答できない

ChatGPTの業務活用における4つの課題と、パナソニック コネクトが考えるその解決策

自社データの検索結果をプロンプトに追加し、ChatGPTの回答に反映させるしくみ

開発中のサービスは音声入力にも対応。自社データの情報ソースからリンクをたどることもできる

 そこでパナソニック コネクトでは自社のデータを「ConnectAI」と連携して提供する実証プロジェクトを開始する。

 まず自社のウェブサイトやニュースリリースで公開されている情報を対象として自社データの検索結果をプロンプトに追加し、ChatGPTが内容を加味した回答ができる「セマンティック検索」のしくみを構築する。

 また、音声認識で長文のプロンプト入力をサポートするしくみを取り入れるほか、自社データの引用元も参照できるようにする。

 2023年9月から1ヵ月間、社員が評価し、10月以降には非公開の自社データも活用を始める。まずはカスタマーサポートのFAQデータを対象に、サポート業務の改善や効率化につなげる計画。さらに将来は個々の職種や役割に合わせた回答ができるAIアシスタントサービスの提供を目指す考えだ。

2023年度内には社外秘情報に対して回答できるAI活用を開始予定

 

筆者紹介――太田百合子
 テックライター。身近なデジタル製品とそれら通じて利用できるサービス、アプリケーション、および関連ビジネスを中心に取材・執筆活動を続けている。

■関連サイト

この記事をシェアしよう

週刊アスキーの最新情報を購読しよう

本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります