クアルコムは6月22日、「Qualcomm S3 Gen 2 Sound Platform for Gaming Dongles and Adaptors」を発表した。同社は昨年、“Snapdragon Sound”のプラットフォームをGen2に進化させているが、端的にいうとこれをLE Audio対応とし、さらなる低遅延を目指したゲーミングソリューションだ。
Snapdragon Sound Gen2はもちろんだが、LE Audioを単独で使用するよりも遅延の低下が見込めるという。将来的にはスマホとイヤホンに組み込むことも可能になるそうだが、現時点ではドングルの形態で提案している。
USBドングル使用で、20ms以下まで低遅延化
Snapdragon Soundは、Bluetoothを用いた高音質ソリューションである。aptXをはじめとしたクアルコムの独自技術を統合したもので、Snapdragon Sound対応のバッジを取得した製品同士で恩恵を受けられる。
クアルコムが高音質だけでなく遅延の低さにも着目した背景は、6000人を対象とした独自調査において、多くの人が高音質もさることながら低遅延に対する期待が高いと回答したことによるという。
すでに述べたように、Qualcomm S3 Gen 2 Sound Platform for Gaming Dongles and Adaptorsは、比較的手頃な価格帯のSnapdragon Sound Gen2 S3プラットフォームをベースとしながら、LE Audioやゲーミングへの最適化を目指す技術だ。その提案のひとつがゲーミング用のドングルである。
Bluetooth規格ではLE Audioが登場して、従来のBluetooth Classicよりも大幅な低遅延が可能となった。LE Audio対応でさらなる低遅延を目指すことに加え、接続の切れにくさにも着目しているそうだ。
具体的には、第1世代のSnapdragon Sound(S3/S5 Gen1)とBluetooth Classicの組み合わせでは80msの遅延があったが、第2世代のSnapdragon Sound(S3/S5 Gen2)とLE Audioの組み合わせでは48msに改善する。さらに、LE Audioと上記のドングルを組み合わせたゲーミングソリューションにすると20ms以下まで遅延を抑えられるという。
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