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ガンプラと「カオスだもんね!」の話

鉄板入り大型ガンプラとの攻防戦!!「HGUC デンドロビウム」への思いをアカザーが大いに語る

2023年06月26日 18時00分更新

HGUCデンドロビウム

仕上げにフラットクリアーを吹きかけるという工程をワイワイやって約10時間。終電間際に、超カッチョイイデンドロビウムが完成したのでした!

HGUCデンドロビウム
HGUCデンドロビウム
HGUCデンドロビウム

 完成したHGUCデンドロビウムはその後の数年間、週アス編集部の守り神的存在として、編集長席横に置いてあった大型ブラウン管テレビの上に鎮座していました。(誰も家に置く場所がなかった説アリ)。

受注期間中にポチる勇気をオレに!

 めでたく受注販売が開始された思い出のHGUCデンドロビウム! ちなみに、この3万800円(税込)という再販価格は21年前の発売当時とほとんど変わらない価格! 昨今、高騰の一途を辿るガンプラ価格に於いて、この企業努力をオレは褒め称えたいッ!!!

 察しのいいモデラー諸兄におかれましては、お気づきだと思うのですが……ぶっちゃけ、コレはオレがオレの背中を押すために書いている原稿なのです。家に置く場所がなんだ! 重さがなんだ! 受注期間にポチるための勇気を振り絞るんだ! 嫁への言い訳をポチる前から考えてんじゃねぇ!>オレ!

 でも、もっと勇気を出したいので、「アカザー、ワイはもうポチったで!」みたいな感じの、積みプラ戦士諸兄からの熱いツイートをお待ちしております!(笑)

……と、本来、記事はここまでだったのですが、掲載許可を取るために漫画にも登場した開発者の菊池智啓氏(現トイクリエーターEVOSP★RK)に連絡をとったところ、HGUCデンドロビウムへの熱いメッセージが届いたので以下に掲載します。

 HGUCデンドロビウム発売はもう21年も前になってしまうのですね・・・。

 時の流れが速すぎる。

 思えばこのアイテム開発の発端は、当時事業部長だった方が「お前らが今一番作りたいアイテムは何だ?」と突然聞いてきたので、私が「1/144デンドロビウムです。もの凄くデカいですけど」と答えたら、返ってきた言葉は

 「よし、やれ」

 という一言でした。

 しかしながら、当時このような大型の成形品を接着剤なしのスナップフィットで商品化した事例がなく、当初はブロー成形(シャンプーの入れ物等で使われる樹脂を風船状に膨らませ中を空洞にして成型する方法)なども検討し、新潟の工場に見学に行ったり、コピー機などの大型成形品を扱う業者さんに相談したりと、事前検討にかなり時間がかかった覚えがあります。

 中国の工場に打ち合わせに行く際には、持って行った1/144サイズ試作が怪しすぎて、現地の税関で捕まり箱の中身をあらためられるという面白イベントもありました。

 私の中では未だに「過去に作ったアイテムでNo.1は?」と聞かれれば、やはり「HGUCデンドロビウム」と答えるほど思い入れがあります。

 再販されるデンドロビウムを購入されるユーザー様には、「アホみたいなアイテムですけど、開発者は皆超真剣に作っているので組み立てながら少しでもそれを感じて楽しんで欲しい」とお願いしたいです。

菊池智啓氏(元バンダイ開発部、トイクリエーターEVOSP★RK)

……というワケでオレは、この熱い菊池さんのコメントを読んだ直後にあっさりポチりました! 21年前を思い出して組むでー!

カオスだもんね

「カオスだもんね!」単行本10巻の表紙折り返しより

■関連サイト

この記事を書いた人──アカザー(@AKZ161) 

 「カオスだもんね!」(1991〜2009)と「カオスだもんね!PLUS」(2009~2020)「の担当編集者として漫画本編にも登場。キャラクターと本人が完全一致すぎることで話題になるも本人は全否定。現在はフリーライターとしてホビー系雑誌やYouTubeなどでも活躍。また22年前に車椅子ユーザーになったことから、車椅子ユーザー目線でのバリアフリーやパラスポーツなどの記事も執筆している。

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