5月30日にソニーの完全ワイヤレスイヤホン「LinkBuds S (WF-LS900N)」のソフトウェアアップデートが始まった。
注目すべきはアップデート内容だ。「ゲーム等に最適なベータ版LE Audioに対応しました」という文言がある。2020年のCESでの発表から約2年、規格制定の段階で少々足踏みをしていたが、ついにLE Audioの普及が始まるように思える。
ただし、少々気になることもある。「ゲーム等に最適」と「ベータ版LE Audio」という文言だ。まず「ゲーム等に最適」という文言は、過去の記事にも書いたようにLE AudioがこれまでのBluetooth Classicのオーディオとは異なり、アイソクロナス転送を採用しているからだろう。ただし、LE Audioの主たる目的は音質向上と接続性の強化、そしてさらなる低電力化にあるので、ゲームが出てくることにはいささか違和感も受ける。
また、「ベータ版LE Audio」というのは、リリースを通じてユーザーからのフィードバックを得るためという理由があるが、Bluetooth SIGのリリースで“ベータ版”という表現を読んだことはない。Bluetooth SIGにおいてはLE Audioの仕様は完成しているという認識だと思う。
これらのことについて確認するためにソニーに直接問い合わせを行って回答を得た。
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