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COMPUTEX 2023で見つけたイカすパーツとヘンなもの

2023年06月09日 13時00分更新

 1週間にわたり「COMPUTEX TAIPEI 2023」を取材してきた。本稿では、これまで紹介しきれなかった製品の中から、とくに気になるものをピックアップ。まとめて紹介していこう。

液体窒素で自動オーバークロック

 G.Slillで展示していたオーバークロックデモが目を惹いた。Core i9-13900KとTrident Z5 RGB DDR5-8000 24GB×2を使用したマシンで、DDR5-10000MHz動作とCPU 7GHz超えを記録していた。

最大5.8GHzの「Core i9-13900K」を7GHzにオーバークロック

 さらに驚いたのが、この無人のマシンに液体窒素が常時送り込まれていたこと。人間が温度を見ながら手動で液体窒素を注ぐのではなく、液体窒素が自動的に注がれて7GHz超えを保っていたのだ。

タンクから自動的に液体窒素が送り込まれる。チューブは霜だらけ

たしかに7GHzを記録してる。このときケース内の温度はマイナス70度。これを全自動で行なっているところがおかしい

ついにここまで来たか!
液晶ディスプレー付きファン

 軸受部に液晶ディスプレーを搭載した冷却ファンが「UNI FAN TL LCD」だ。Lian Liの連結ファンシリーズ「UNI FAN」に属する製品で、ネジを使わずにファンを連結できるのが特徴だ。

軸受部分に液晶ディスプレーを搭載するLian Liの「UNI FAN TL LCD」

 スペックはファン回転数2100rpm、風量65.85CFM、静圧3.20mmH2O、騒音値31dBA。7~9月発売予定で価格は129.99ドル。日本国内でも発売される予定だ。

世界初! ATX 3.0とATX12VO両対応の電源ユニット

 PCIe 5.0に対応する電源規格Intel ATX 3.0と、供給電源を12Vに一本化する規格ATX12VOの両方に対応した世界初の電源ユニットがENERMAXの「PLATIMAX GEMINI 1200W」だ。日本製コンデンサーを100%使用し、80PLUS Platinum認証を取得している。ATX12VO対応品が普及する起爆剤になるかもしれない。

ENERMAXの「PLATIMAX GEMINI 1200W」。11月発売予定で価格は299ドル

デルタ電子と共同開発した電源ユニット

 ADATAのゲーミングブランドXPGが、電源の老舗メーカーであるデルタ電子と共同開発したのが、80PLUS TITANIUM認証取得の電源ユニット「FUSION 1600 TITANIUM」だ。特許取得済みの平面トランスと窒化ガリウムFETが電流の乱れを低減し、エアフローを増加させる仕組み。デジタルLLC回路を監視・管理するために3つのコントローラーユニットが内蔵されており、USBでPCと接続するとリアルタイムで状態をモニタリングできる。

デルタ電子と共同開発したXPGの1600W電源「FUSION 1600 TITANIUM」。サイズは210×150×86mm

 コンデンサーは100%日本製の105℃定格品を使用。Intel ATX 3.0に準拠し、最大600Wの電力を処理できる2つの12VHPWR(12+4ピン)コネクターが付属している。なお、この電源1台にGeForce RTX 4090を4台接続してもまったく問題なく動作するとのこと。

ワイヤレス充電対応の発光シューズ

 ソールに発光機能を内蔵したシューズ「REZA」を、台湾の電源メーカーCWTが展示していた。発光するだけでなくワイヤレス充電にも対応しており、「それ必要?」と思ってしまった。シューズは夜間のランニングなどで役に立ちそうだが、日本ではワイヤレス充電器を玄関先に置いておくスペースがないのが難点だ。

ワイヤレス充電対応の発光シューズ

靴底はいたって普通。かかとの部分をワイヤレス充電器に置いておけば充電できる

等身大の透過液晶ディスプレー

 BEYOND SPACE(星球科技)という台湾の映像会社が展示していたのが、等身大の透過液晶ディスプレー「PROTO」だ。透過液晶自体は数年前からPC ModerがPCケースのサイドパネルに使用した事例がいくつかありさほど珍しくないのだが、それを等身大にしてしまったわけだ。

BEYOND SPACEの透過液晶ディスプレー「PROTO」

 これは透明な液晶ディスプレーに人間の実写映像を映しているにすぎないのだが、実際にそこに人がいる錯覚を覚える。デパートのインフォメーションや企業の受付での採用を目指しているという。

無印良品で売っていそうなCPUクーラー

 AeroCoolが展示していたCPUクーラー「APNX A1 4P」。4本のヒートパイプとアドレサブルRGB内蔵ファンで構成されており、TDP 210WまでのCPUを冷却できる。アルミニウム合金シェルコーティングで、放熱効果を高めているそうだが、そのデザインが無印良品っぽく見えてしまう。シンプルデザイン好きにはささりそうな製品だ。

無印良品のようなデザインのAeroCool製CPUクーラー「APNX A1 4P」

合体させることで形態が変化する
Mini-ITX専用オープンフレームケース

 台湾のPCケースメーカーMONTECHのブースにあった「Open Frame Shassis」。これはMini-ITXマザーを取り付けられるアルミのオープンフレームケースで、ビデオカードとラジエーター用のスタンドを組み合わせることで、4つのパターンを楽しめる。

Mini-ITXフレームのベースモデル(左)と、RGB LED内蔵のビデオカードスタンドを組み合わせたパターン(右)

青いフレームと黒いフレームがビデオカードを搭載したパターン

横から見たところ。電源はマザーボードの裏に設置する

黒いフレームは、さらにラジエータースタンドを組み合わせているのがわかる

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