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ChatGPTブームで急上昇 時価1兆ドルに迫るNVIDIAの今後

生成AI×H100で業績急拡大へ

 2023年1月期は、パソコン向けGPUが不振で在庫調整に入ったため、業績、株価ともいったん下降した。しかし、パソコン用GPUの在庫調整が進み、2023年1月期3Qに出荷開始した「H100」の寄与で、2024年1月期1Qのデータセンター向け売上高は過去最高となった。この結果、2024年1月期1Qは、売上高71.92億ドル、営業利益21.40億ドルと前年比、前四半期比ともに増収増益となった。

 会社側ガイダンスでは、今2Qは売上高110億ドル、営業利益48.4億ドルと、四半期としては過去最高業績となる見通しである。AMDが「H100」の競合品である「Instinct MI300」を今年後半に発売する予定だが、周辺ソフトウェアの種類などでエヌビディアの優位性は大きく、エヌビディアの市場シェアが大きく落ちることは考えにくい。

 生成AIはユーザーが日常的に使うようになると思われるため、必要なシステム、ネットワークの規模がこれまでのAIシステムよりも数段大きなものになると思われる。このため、データセンター用GPUの需要は今後も大きく増加するだろう。課題は生産能力増強だが、「H100」の生産を請け負っているTSMC(4ナノラインで生産)は生産能力増強に動いていると思われる。

 今後も、波を描きながらになるだろうが、人間社会にAIが必要で、その規模が大きくなる限り、エヌビディアは高成長を続けていくのだろう。

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