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30年以上続いた京セラの携帯電話事業、終焉へ

2023年05月17日 07時30分更新

京セラ撤退の理由:スマホ市場が縮小した

 もうひとつ京セラが撤退に追い込まれたのは、スマートフォン端末市場の縮小だろう。

 先週、各通信会社の決算が発表されたが、NTTドコモ、KDDI、ソフトバンクではスマートフォンの販売数や端末の出荷台数が公開されている。

 この3年間、2020年から2021年にかけては横ばいであった数字だが、2022年になると、NTTドコモで136万台、KDDIで260万台、ソフトバンクは97万台も販売や出荷台数が減っているのだ。

 2021年は3社で3013万台規模だったため、16%近く市場規模が小さくなってしまったことになる。

 円安などの影響で、材料費や半導体のコストが大幅に上昇。ハイエンドモデルは20万円を超え、ミドルクラスも価格が高騰している。一方で、総務省による割引規制により、数年前のように売れない機種に対して高額な割引を適用して売りさばくといった販売方法もとることができない。

 特にKDDIの台数の落ち込みがひどい。KDDIの依存度が高い京セラからすると、携帯電話事業に与えたインパクトは計り知れない。

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