ゴールドカードによるキャリア間のお得意様効果競争
dカード、au Payカード、PayPayカードとも、ゴールドカードでは年会費1万1000円を設定し、通信料金の10%をポイントで還元するという特典を付けている。これによりお得意様となり、契約を継続させ、回線を解約しにくい関係を作り出しているのに成功している。
ただ、PayPayカードのゴールドは昨年、始まったばかりで、3社のなかでは後発だ。ソフトバンクではこれまでクレジットカード事業にはあまり力が入っておらず、ヤフーによるYahoo!ジャパンカードに任せていた感が強い。
そんななか、ソフトバンクはPayPayによる大盤振る舞いのキャンペーンなどを通じてQRコード決済で圧倒的なシェアを握り、今度はクレジットカード事業にユーザーをシフトさせようとしているわけだ。
QRコード決済アプリは、ユーザーにクーポンを付与するなどしてマーケティング活動に使ったり、ポイント投資を通じて証券などの金融サービスへの窓口として機能する。一方、QRコード決済事態は決済手数料も少額であるため、なかなかコストの割に儲からないという構図になっている。
値下げの影響で、通信料収入が稼げなくなるなか、各キャリアとしては金融事業、特にクレジットカードに注力していくことになりそうだ。
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