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人気シリーズから、ワイヤレスでサラウンド環境を構築できるパッケージが登場

あらゆる部屋をシアタールームに変える「Denon Home ワイヤレスサラウンド・スタートセット」で遊ぶ!

2023年03月31日 11時00分更新

簡単設置で上質な4.1chサラウンドが実現

 試聴したのは、某アニメのOPテーマとしても人気を集めたOfficial髭男dism『ミックスナッツ』だ。

 モダンジャズを思わせるような弾むようなベースと、キレのいいギターのカッティング、鮮やかなドラムワークに美しい歌声を、管楽器のサウンドが彩るバンドの魅力がよくわかる楽曲。

 この楽曲をサラウンドで再生した時に、まず印象的なのはドラムとベースの立体感である。オーディオというものが、本来は360度に広がる音の世界を2chのステレオで表現したものと捉えるなら、4.1chでの再生は、より“本来の音楽”に近い存在と言えるかもしれない。ライブ会場で音に包まれるような感覚を自宅で、しかも手軽に味わえるのは、このパッケージならではのメリットだ。

 映像コンテンツでは、人気シリーズ・ターミネーターの『ターミネーター/新起動(ジェニシス)』を試聴。

 この作品は、そもそもが爆発シーンや未来的な電子音が多用されており、BGMのトーンも低めに設定されているので、音響の楽しさを味わいやすい作品なのだが、Denon Home ワイヤレスサラウンド・スタートセットの能力が強く感じられたのはT-800とサラらがバスに乗り込んで逃走するところを、爆発の中から現れたターミネーターが遠くから凝視しているというシーン。

 低く唸るようなBGM、爆発音、金属と金属がぶつかり合う音などが臨場感たっぷりに再現され、ありきたりな表現を用いるなら、自室がミニシアターに変わってしまったようである。

 

 ただ、言葉でこのように説明しても、実際の音を聞いてみない限りは、なかなかその良さは味わえないと思う。そこで、無指向性のコンデンサーマイクで、ディスプレー備え付けのスピーカーからの出力と、Denon Home ワイヤレスサラウンド・スタートセットからの出力をそれぞれ録音し、周波数を測定するアナライザーにかけた比較ビデオを用意した。

 グラフの横軸は周波数(Hz)、縦軸は大きさ(dB)である。グラフが上に伸びているほど、相当する周波数の音が大きく出ていることを意味する。比較した時に、聴覚的にも、アナライザーのグラフでもすぐに違いが分かるのは、70Hz〜100Hzあたりの中低域の量感である。このあたりの周波数は、サウンド全体にどっしりとした安定感を与えてくれるので、聴き比べた際の違いは明らかだ。

 また、さらに波形を見比べてみると、Denon Home ワイヤレスサラウンド・スタートセットのグラフは、750〜20000Hzまで、各帯域がバランス良く出力されていること、音のダイナミクスが正確に表現されており、音の小さな部分と大きな部分のメリハリが出ていることがわかる。

単なる音のアップグレードにとどまらない魅力

 試用してみて思うのは、Denon Home Sound Bar 550を含むDenon Home ワイヤレスサラウンド・スタートセットは、本格的なシステムを導入するのと同様に、自宅でのオーディオ体験を完全に変えてしまう性能を持った、オーディオ機器であるという点だ。

 価格的に見ても、仕様的に見てもデノンのサウンドバーとしてはフラッグシップになるパッケージ。やや値が張ると感じる面もあるが、使ってみるとその価格の意味を実感できる。

 製品として目指している地点が、単に音質をアップグレードするという程度のことではなく、「自宅での優れたオーディオ体験」なのだ。

 これから増えてくると思われるサラウンドコンテンツを味わえるリアルな4.1ch環境を、1パッケージで導入でき、慣れ親しんだ自室を、シアタールームかと思わせる音響空間に変えてしまう性能を持った本製品。自身で楽しむことはもちろん、自宅に人を呼ぶ機会があるなら、訪れた人は、誰もが、音の良さに驚いてしまいそうである。

 さて、ここまでの試用を元に、Denon Home ワイヤレスサラウンド・スタートセットを使って実現できることを振り返ってみよう。

・同じ部屋にDenon Home Sound Bar 550とDenon Home 150を2台設置し、映画向けのサラウンド環境を構築する。

・同じ部屋にDenon Home Sound Bar 550とDenon Home 150を2台設置し、音楽鑑賞用のBluetoothスピーカーとして使う。

・リビングルームにDenon Home Sound Bar 550、寝室にDenon Home 150を2台設置し、部屋を行き来しても同じ音が聞こえる環境を作る。

・Denon Home Sound Bar 550はTV用のサウンドバーとして使い、1台のDenon Home 150は寝室用のスマートスピーカーとして、もう1台のDenon Home 150はキッチン用のスマートスピーカーとして使う。

・Denon Home Sound Bar 550はTV用のサウンドバーとして使い、2台のDenon Home 150をPC用のステレオスピーカーとして使う。

etc...

 つまり、Denon Home ワイヤレスサラウンド・スタートセットを導入することは、自宅の音響を全般的に、大きくアップグレードすることになる。ワイヤレス接続ならではのフレキシブルな使用感と、HOESアプリによる多彩な設定、オーディオグレードのサウンドバーであるDenon Home Sound Bar 550がそれを可能にしている。使い込んでみると、これまでになかった新しいタイプの製品であることがわかるのだ。

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