ワールドサーフリーグ(以降、WSL)は1月27日、WSLの公式ウェアラブル端末にApple Watchを採用したことを発表した。Apple Watchが、公式競技用端末としてプロスポーツで使用されるのは、今回が初めてとなる。
WSL Surferアプリケーションを特別に開発
WSLが特別に開発したApple Watch用のWSL Surferアプリケーションは、WSLの採点システムとリアルタイムで同期することが大きな特徴だ。チャンピオンシップ ツアーのシーズンを通して、WSLのアスリートはApple Watch Series 8とApple Watch Ultraで新しいWSL Surferアプリにアクセスして、競技中に水中で情報を得ることができる。Apple Watchには、得点、波のプライオリティ(優先権)、ヒート(対戦)時間などの必要な情報が、リアルタイムで直接提供される。
シーズン開始に先駆けて、アスリート全員がWSL Surferアプリに関するトレーニングを受ける予定で、すべての競技者は各ヒートの前にWSL SurferアプリをインストールしたApple Watchを受け取るという。
アップルのApple Watchプロダクトマーケティング担当ディレクター エリック・ジュウ氏は「WSLがチャンピオンシップツアーにApple Watchを活用することで、サーファーたちがシンプルかつ簡単に、手首を一目見るだけで極めて重要な情報にすぐにアクセスできることを大変うれしく思う。明るい高解像度のディスプレイ、耐久性、耐水性能、モバイルデータ通信機能、そしてWSLがカスタムアプリを開発するためのパワフルなプラットフォームなど、Apple Watchが持つ先進的な機能を数多く活用。新しいWSL Surferアプリは、最高レベルの競技をするサーファーたちに水中で必要な情報を提供し、可能性を広げる」と述べた。
WSLのCEO、エリック・ローガン氏は「Apple Watchは、ほかにはない独自のな機能、使いやすさ、そして驚くほどの耐水性能により、私たちの世界ツアーの過酷な条件で競うサーファーたちを支える理想的な解決策になります。Apple Watch向けに私たちが開発したWSL Surferアプリはリアルタイムでデータを提供するので、WSLの採点システムから水中にいる競技者へ情報がスムーズに伝わります。このアプリの提供を開始し、WSLのチャンピオンシップツアーに出場するアスリートたちがパフォーマンスに専念して、2023年のシーズンを通して競技の質を高められるようになることを大変うれしく思います」と述べている。
また、WSLチャンピオンでありオリンピックの金メダリストでもあるイタロ・フェレイラ氏は「風や波の音により競技中にアナウンスが聞こえないことが時々あります。つまり、非常に重要な情報を聞き逃してしまのです。過酷な状況ではビーチが見えない場合があり、(波の)プライオリティを守らなければペナルティが課されて、ヒートに負ける可能性もあります。そのため、ビーチを見たり、アナウンスを聞いたりすることに頼らなくてもよくなると、大きな違いが生まれ、憶測を避けられます。勝敗がかかっている時は、得点とプライオリティが極めて重要です。そのような時はいろいろなことで頭がいっぱいになりますが、Apple Watchを持っていることで状況に応じて順調に進めることができる、完全なゲームチェンジャーです」と語る。
2023年のチャンピオンシップツアーでは、1月のビラボン・プロ・パイプラインを皮切りにカリフォルニア州サンクレメンテのローワートレッスルズで、リップカールWSLファイナルが開催される。すべてのイベントはWorldSurfLeague.com、WSLのYouTubeチャンネル、無料のWSLアプリでライブ配信される予定だ。
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