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サスティナブルな“配らないデジタル名刺”「United Card」を衝動買い

2022年12月15日 12時00分更新

自分の属性をタイムリーに変更修正できる

 人生において何度でも転職することが、普通のことのようになり、それにつれてメールアドレスや電話番号、SNSなどもダイナミックに変化する可能性のあるこれからの時代には、自分の属性をタイムリーに変更修正できる。

 そしてそれより以前にバーチャル名刺交換した関係のある人達が適時相手の最新情報を取得することができるのは、新しい時代の洗練されたコンタクトマネジメントのあるべき姿だろう。

 United Card1枚に必ず1個紐付けされたユニークなリンク先URLは、非公開情報ではないのでユーザーがやってみたければ別の展開も可能だ。筆者はそのリンク先URLをキーホルダータイプのICタグやコイン型ICタグに書き込み、United Cardの形状違いの複製を作ってみた。

United Card固有のURLをICタグを書き込めるアプリで別のICタグに書き込むことも可能だ

筆者はネットショップで買ったキーホルダー型ICタグにUnited Card固有のURLを書き込んで常用のカバンの取っ手にぶら下げて利用している。United Cardを持って行くのを忘れた場合の対策だ

 コイン型ICタグは財布の中に入れ、キーホルダー型ICタグは常用のカバンの取っ手に取り付けてみた。もちろんこの両者にNFCリーダ付きのスマホをかざしてみたところ、United Card同様、登録したマイページを瞬時に表示してくれた。これでUnited Cardをオフィスや自宅から持ち出し忘れても大丈夫だ。

 すでにスマートフォンの世界では、NFCリーダを標準的に組み込まれた機種がほとんどだとは思うが、このUnited Cardのデジタル名刺は、NFC機能のないスマホではまったく無力だ。しかしそのシンプルな仕組みは、単にマイページのある固有専用のURLに相手を誘導するだけなので、相手のスマホにカメラ機能さえあればQRコードも使用可能だ。

 普段、唯一自分のアナログ名刺の代わりになる大事なデジタル名刺、United Cardをどこに入れて持ち歩くのかを決めておくべきかもしれない。しかし、もし持って行くのを忘れた場合、失くしてしまった場合……そしてNFC機能のないスマホの人との名刺交換。それらを全般的に考えて、すべての場合に使えるもう1枚の「NFC&QR スペアUnited Card」を作ってみた。

ついでにUnited Card固有のURLをQRコード変換してNFCリーダのないスマホを使ってる人にも対応できるようにした。何れNFCリングやスマートウオッチにもデジタル名刺データは入るかも

 まず筆者が愛用しているICタグ内蔵のクレカサイズのプラスチックカードに、マイページに誘導するためのユニークなURLを書き込んだ。そしてブラザーのラベルプリンターを使い、同じマイページに誘導するURLをQRコード形式で印刷、テープ出力し貼り付けた。これで予備のUnited CardとNFC機能のないスマホユーザーにも対応可能となった。

 昨今ではQRリーダーアプリをインストールしなくても、スマホの出荷時からカメラの拡張機能としてQRコードの読み取り機能が組み込まれているケースも多い。今後はNFCと並んでQRコードもアプリ不要で使える時代が、そこまで来ているのかもしれない。

昨今のスマホカメラはカメラ機能の一部としてQRコード読み取りもできるモノが多くあるのでわざわざQRコードリーダアプリのインストールが不要なことも多い

新しい時代のサスティナブルな名刺交換手段

 United Cardは、簡単な方法でペーパーレスを実現できる新しい時代のサスティナブルな名刺交換手段だ。仕組み的には極めておもしろい。しかし「相手の名刺はいただくが自分の名刺は渡さない」という当面起こりそうなアンバランスな商習慣は、United Card普及の阻害要因にもなりそうだ。スローでも確実に普及させるには、今一つ何かアイデアが必要なのかもしれない。

物理的な名刺がなくなるかどうかは、テクノロジーだけではないような気もする。しばらくはレガシーな名刺も持ちつつ、メインはUnited Cardでやってみようと考えている

 
T教授

今回の衝動買い

・アイテム:TheFourSeasons「United Card
・購入:United直営オンラインストア
・価格:3850円(本体:3000円 オプションの印刷:500円+消費税350円)

T教授

 日本IBM社でThinkPadのブランド戦略や製品企画を担当。国立大芸術文化学部教授に転職するも1年で迷走。現在はパートタイマーで、熱中小学校 用務員。「他力創発」をエンジンとする「Thinking Power Project」の商品企画員であり、衝動買いの達人。

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