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新製品が目白押しだった2022年をGIGABYTEとジサトラメンバーが振り返る

2022年12月08日 18時00分更新

 2022年も多くのPCパーツが登場し、私たち自作マニアを楽しませてくれた。そこで、アスキーの自作PC大好き集団、自作虎の巻こと“ジサトラ”のメンバーが、日本ギガバイトの方々と一緒に2022年の自作PC業界を振り返ってみた。なお、新型コロナウイルス再拡大の影響もあり、座談会はオンラインで実施した。

座談会に快く応じてくれた日本ギガバイトのみなさん。写真左から、川村さん、渡辺技師、岡田さん

アスキーでおなじみジサトラメンバー。写真左から、ジサトラハッチ、ドリル北村、ジサトラユージ

座談会メンバー紹介

【渡辺技師】日本ギガバイトの広報兼マザーボード担当
【川村さん】日本ギガバイトのビデオカード&ディスプレー担当
【岡田さん】日本ギガバイトの通販担当
【ドリル北村】ジサトラメンバー。アキバ取材記事&GIGABYTE担当編集。Mini-ITX好き
【ジサトラハッチ】ジサトラメンバー。AMD&ゲーム担当編集。UMPCコレクター
【ジサトラユージ】ジサトラメンバーのホープ。Intel&NVIDIA担当編集。VRマニア

(以下、敬称略)

部材不足と円安に苦しんだが
欲しい製品がたくさん発売された2022年

【ドリル】それでは2022年のPCパーツ業界とGIGABYTEの1年を振り返りたいと思います。

【ハッチ】今年はロシアのウクライナ侵攻や安倍晋三元首相の銃撃事件など、世間を驚かせる事件が多かったですね。そんななか、今年も数多くのPCパーツが発売されました。

【渡辺】AMDからはRyzen 7000シリーズが、インテルからは第13世代Coreが発売され、マザーボードもそれに合わせてどちらも新チップセット搭載製品に変わりましたので、わりと慌ただしい1年でした。

【川村】GeForceも次世代のRTX 40シリーズが登場しましたし、メモリーもDDR5になったので、自作ユーザーはPCパーツほぼ総入れ替えになりますね。

【ユージ】PC買い替えの良い機会ではあるんですけど、物価の上昇が想定以上で、PCパーツに家計を回す余裕がないのが残念ではあります。

【ハッチ】値上がりすると買い控えようと思うんですけど、時間が経つにつれてさらに値上がりするじゃないですか。そうすると、欲しいものはむしろ今のうちに買っておいたほうが安く買えるんじゃないか? なんて疑念が湧いてずっと悩んじゃいますよね。

【ドリル】わかるー。

【ユージ】秋葉原を中心に自作系リアルイベントが約3年ぶりに復活しつつあるのは、うれしい出来事です。だけどそこで新製品とかを見ちゃうと物欲が高まって、結局買っちゃうんですよ。「節約するって決めたのに!」って思いながら買ってしまう罪悪感が、今年一番の思い出です。

インテルやアスクが秋葉原で大規模イベントを実施した。リアルイベントは実に3年ぶりとなる

【岡田】欲しいものを買った喜びより、節約できなかった罪悪感のほうが残るような買い方しちゃダメですよ。買うときはパーッと買いましょう、パーッと。

【ユージ】そんなことしたら、今ごろ借金地獄ですよ(笑) でもパーッと買ってみたいなぁ。

【ドリル】それではパーッと買っちゃう前に、2022年を改めて1月から順に振り返ってみましょう。

1~2月
インテルB660/H610マザーが発売

【ドリル】インテルのB660チップセット搭載マザーボードとH610チップセット搭載マザーボードが発売されました。昨年11月に発売された第12世代Coreプロセッサー向けは、ハイエンドのZ690チップセット搭載マザーしかなかったのが、B660/H610搭載マザーの発売により、一気に購入予算の敷居が下がりました。

Wi-Fi付きで約1万8000円のB660マザー「B660M DS3H AX DDR4」

【渡辺】B660マザーとDDR4で組む人が増えましたね。

【ハッチ】DDR5とDDR4でそれほど性能に差がないことが、昨年末に公開したレビュー記事で判明しましたからね。無理に高価なDDR5を買わなくてもいいとわかったところに、安価なB660マザーとH610マザーが登場したわけですから。そりゃ売れますよね。

【ドリル】B660とH610は、性能がかなり似ているので、どっちを買えばいいか悩む人が多かったです。

【ユージ】アスキーでも検証しましたが、「B660とH610のどちらを選んでも、PCの性能は変わらない」という結論でしたね。

【渡辺】2.5Gbpsの有線LAN、あるいはPCIe 4.0×4対応SSDを使いたい人はB660を、それらが必要ない人はH610がベストチョイスになりますね。

【川村】1月はビデオカードもたくさん出ました。Radeon RX 6500 XTとGeForce RTX 3050、それとビデオメモリー12GB版のGeForce RTX 3080です。

【岡田】Radeon RX 6500 XTの価格は3万円台中盤で、ライトゲーマーにはオススメですが、画質を気にする人には物足りない性能だったようです。しかしこの頃はビデオカードが品薄だったこともあり、投入するタイミングが良かったです。これによりビデオカードの品薄状態が少しだけ解消しましたから。

Radeon RX 6500 XT搭載ビデオカード「GV-R65XTEAGLE-4GD」。発売当時の価格は3万4100円前後

【川村】一方、同じ“5”系統のGPUであるGeForce RTX 3050は5~6万円と割高感があり、性能もRTX 2060よりやや下という残念な結果ではありますが、DLSSやDLDSRに対応した安価なビデオカードという点で存在価値があり、その点においては重宝しました。

GeForce RTX 3050搭載ビデオカード「GV-N3050GAMING OC-8GD」。発売当時の価格は5万7200円前後

【ユージ】ビデオメモリーがGDDR6X 10GBから12GBに増量されたGeForce RTX 3080は、評価に悩みますね。ベースクロックは3080 Tiの方が8%高く、ブーストクロックは3080 12GBの方が2%高いのですが、それ以外は違いがありません。Tiがあるのにわざわざ3080の12GB版を出す必要性があったのか……。

【川村】それはまぁ、1~3月の頃は3080 Tiは入手困難でしたから。3080 12GBを発売することで、Tiが欲しくても手に入らないユーザーの不満を解消する必要があったわけです。

【ドリル】GeForce買えない問題は、その後もしばらく続きますが、NVIDIAとしてはハイエンド製品の購入希望者の声を無下にはできなかったわけですね。

ビデオメモリーがGDDR6X 10GBから12GBに増量されたGeForce RTX 3080搭載ビデオカード「GeForce RTX 3080 GAMING OC 12G」

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