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G-Master Hydro X670A Extremeをレビュー

Ryzen 9 7950X&RTX 3080 Tiのダブル水冷PCはファン11基でも静か!?

2022年11月30日 11時00分更新

AUTOモードにすると動作音が劇的に静かに

CINEBENCH R23の結果(AUTOモード)

 AUTOモードにすると動作音はかなり静かになったが、Multi Coreテストのスコアーは36660ptsにダウンしてしまった。その差は約3%で、誤差というには大きいものの、そこまで極端に性能が落ちるわけではない。また、Sigle Coreテストの結果も下がったがこちらは1%未満で、ほぼ誤差の範囲と言える。

 では、CPUの動作クロックがどう変化しているのか、モニタリングツール「HWiNFO64 Pro」を使い、それぞれのモードで細かくチェックしてみた。

PWMモードは5.05GHz前後で安定。対して、AUTOモードは4.85GHzあたりまでじりじりと下がっていた

 Ryzen 9 7950Xは発熱量がかなり大きいCPUで、実はどちらのモードでも早々に95度に到達し、動作クロックの調整が行われている。とはいえ、初期はまだ大きな差はなく、どちらも5GHzをやや超えたあたりで処理していることがわかる。

 しかし、2分ほどするとAUTOモードでは動作クロックが徐々に下がり始め、5分あたりになると4.85GHz前後で安定した。ずっと5.05GHz前後で安定していたPWMモードと比べると、200MHzほどの差がついていることになる。これが性能ダウンの原因だろう。

 しかし、その性能差はかなり小さく、動作音は圧倒的にAUTOモードに軍配が上がる。では、具体的にどれぐらい静かになったのか。その指標の1つとして、ラジエーターファンの回転数の変化もグラフにしてみた。

PWMモードでは負荷がかかると3000rpm近くまで跳ね上がるが、AUTOモードでは2000rpm前後で安定していた

 CPUの簡易水冷クーラーのラジエーターファンは、平常時から2000rpm前後で冷却しており、AUTOモードでは高負荷時でもほぼ変わらないままだった。対して、PWMモードでは負荷がかかると3000rpm近くまで上昇するので、騒音が大きくなってしまったということだ。

 もちろん、性能に影響を及ぼすシーンは高負荷が一定時間続く場合だけ。例えば、PCMark 10のように常にフルスレッド動作しないソフトやゲームではほぼ影響がない。実際、AUTOモードで試してみた結果をご覧いただこう。

PCMark 10の結果(AUTOモード)

 PWMモードの総合スコアーは9860だったが、AUTOモードは9845と誤差の範囲。動画エンコードやCGレンダリングなど、フルスレッドで動作するソフトならPWMモード。それ以外なら、静音性と性能のバランスを重視するAUTOモードで使うことをオススメしたい。

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