ゲーミングマザーボードのアップグレードを考えているユーザーにオススメ
最新のZ790をDDR4メモリ対応マザーにしてコストを抑えたいゲーマーへ向けたMSI「MAG Z790 TOMAHAWK WIFI DDR4」
Renesas製チップを中心に組まれた電源回路。コストも考慮しつつもひとつ上のグレード
次はTOMAHAWKであるところの電源回路を見ていこう。ゲーミング向けモデルとエントリーモデルとの違いが明確に分かる部分でもある。
まず電源端子はEPS12V×2。オーバークロックや、強烈なブーストにも余裕の電力供給能力を備えている。フェーズ構成は16+1+1。CPUコアに16フェーズ用意しており、ここでも余裕を感じさせる。
次にPWMコントローラはRenesasの「RAA229132」を採用しており、CPUコア用MOSFETはRenesas(Intersil)製で90A対応のSPS「ISL99390」を組み合わせている。マザーボード裏を見ると、「17AF」刻印のRenesas(Intersil)製フェーズダブラー「ISL6617A」が確認できる。ダイレクト駆動とフェーズダブラーを使用、あるいはダブラーを使わず1つのPWMから2つのMOSFETを制御するといった回路設計は、マザーボードのグレードに合わせて使い分けられる。MAG Z790 TOMAHAWK WIFI DDR4の場合は、比較的コスト要求もあるので、フェーズダブラーを用いた回路設計を採用したというところだろう。
組み合わせるVRMヒートシンクは、このグレードのMSIマザーボードではお馴染み「Extended Heatsink」。バックプレート付近までVRMを覆う形の大型ヒートシンクだ。CPUソケット左辺と上辺はセパレートだが、大きさでカバーしている格好だ。VRM回路上のMOSFETやチョークと接するサーマルパッドも、7W/mKのものを採用していると言う。
今回も、一式組んで高負荷時のVRM温度を見てみた。使用機材は以下のとおりだ。
今回検証に用いたパーツ | |
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CPU | Intel Core i7-13700K(Pコア8基、Eコア8基、計24スレッド) |
マザーボード | MSI MAG Z790 TOMAHAWK WIFI DDR4(Intel Z790) |
SSD | Crucial P5 Plus CT1000P5PSSD8JP(M.2 PCI Express 4.0 x4、1TB) |
ビデオカード | MSI GeForce RTX 3070 Ti VENTUS 3X 8G OC |
クーラー | MSI MEG CORELIQUID S360(36cm、簡易水冷) |
メモリ | Micron Crucial Ballistix MAX 5100 (DDR4-SDRAM、8GB×2) |
電源 | MSI MPG A850GF |
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