【先行レビュー】新世代スタンダードiPad登場! 初の横置きを前提としたスタイル
横置きを前提とした初めてのiPad
磁石でくっつけて充電するApple Pencil 第2世代に対応できなかったもうひとつの理由が、この横置きした時にディスプレイ中央に位置するFaceTimeカメラの存在だ。
FaceTimeカメラは、歴代のiPadで常に上側の短辺の上部に設けらていたが、今回初めて横置き前提の、長編の中央へと移行した。
つまり、アップルは少なくともこのスタンダードiPadにおいては、Apple Pencilの利便性よりも、Magic Keyboard Folioなどに接続した状態でのビデオ会議の利便性を優先したということになる。ビデオ会議が増えている現状を重視しているということなのだろう。
新しいMagic Keyboard Folioは、従来のSmart Keyboardとは異なり、Magic Keyboard同様、ひとつひとつのキーが別パーツになった打鍵感を重視したタイプ。トラックパッドも付属しており、将来の製品がステージマネージャや、外部ディスプレイをサポートすることを想定しているのではないかと思われる。
また、スタンド部分とキーボード部分が分離するという新しいギミックも設けられている。このため、Smart Connectorの位置が、従来の本体背面から側面に移動しており、従来製品との相互の互換性はない。
打鍵感も非常によく使い心地の良い商品だが、単体重量が591g(筆者実測)となっており、装着すると重さが2倍以上になることは知っておきたい。
これからのiPadの中核モデルに相応しい
将来のスタンダードモデルになる製品として、価格を抑えるところは抑え、新技術を加えるところは加えた力作である。Apple Pencilの充電方式など、現時点では少々こなれていないように思える部分もあるが、このスタンダードiPadが将来の中核機種になっていくということは間違いない。
日本では、円安の影響を受けて少々高価に感じるが、そこはアップルの責任ではなく仕方のないことだといえるだろう。
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