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ドライバー10基、約60万円のコラボイヤホンも……

高いけどスゴイ!? Astell&Kernから約66万円ハイレゾプレーヤー

2022年09月13日 21時30分更新

 アユートは9月13日、Astell&Kernブランドの次世代フラッグシップ機「A&ultima SP3000」、Astell&KernとアメリカのEmpire Earsの初コラボとなる次世代高級イヤーモニター「Odyssey」(オデッセー)を発表した。価格はともにオープンプライス。SP3000が直販価格65万9980円で10月発売予定、Odysseyが59万9980円、11月発売予定。発表会の模様をレポートする。

SP3000との組み合わせを想定して設計された「Odyssey」

発表会で展示されていた「A&ultima SP3000」

同じく、Astern& Kern×EMPIRE EARSの「Odyssey」

 アメリカのEmpire Earsは、最新技術を駆使しオリジナルティあふれるIEM(インイヤーモニター)を作っている名門メーカーだ。Astell&KernとEmpire Earのエッセンスを盛り込み、A&ultima SP3000にふさわしい最高級のIEMとして完成したのがOdyssey。初めてのコラボレーションということもあり、ハイエンドとして極限のIEMを目指し、Empire EarsのodinやLegend EVOで培った技術を結集した次世代インイヤーモニターとなっている。

 ドライバーは合計10基内蔵する。カスタム仕様のバランスド・アーマチュアドライバー×5、デュアル静電型ツィーター、W10骨伝導ドライバーに加え、サブウーファーとしてデュアル構成のW9+ドライバーを搭載する。さまざまな方式のドライバーを組み合わせた複雑な構成を、7Way SynXクロスオーバーネットワークとEIVEC MKIIエンジンによって高精度に制御。10個のドライバーが調和し、5Hz〜100kHzの周波数応答範囲において優れた特性を実現しているという。また、W10ドライバーは出力が非常に大きいため、筐体の容積と通気孔の設計が重要だったという。ハウジングには2箇所に3つずつ穴の空いたデュアルトライポート排気口が設けられている。

Odysseyの内部にある10個のドライバーとEIVEC MKIIエンジン。

 一般的なイヤホンと同様の空気を介して音を伝える「空気伝導」と頭蓋骨の振動を利用する「骨伝導」の両方を併用しているのもユニーク。頭蓋骨が空気より低い周波数を効率的に伝導するため、骨伝導は一般に低く深い音色を近くできるとのこと。

 「ENIGMA」と名付けられたデザインもユニーク。モザイク模様やマーブル模様が混在したような実に複雑で有機的な模様で虹色に輝く。これは、9つのポリマー層を3つのステップで積層した独自のダイクロイックフェースプレートとなっている。それぞれの層が特定の波長の光をフィルターし、また反射させる機能を持っており、見る角度によって色が変化する目の前の変化を楽しめるものになっているという。これはハイソリッドコーティング化学のポリマーサイエンスで2つの特許を持つ化学者によって米国で手作りされたものだそうだ。

手に持ってみたところ。虹色の美しい模様に金色で「A」のロゴが浮かぶ。

 配線はEffect AudioのAresIIを採用。独自のマルチサイズ撚り線26 AWG UPOCCリッツカッパーとUltra FlexiTM Insulationにより、高い伝送速度とパフォーマンスを誇るという。コネクターは4.4mmバランスコネクターとなっており、製品には4.4mm−3.5mmアンバランス変換アダプターが付属する。また、イヤーチップはFinal AudioのE-typeチップ5サイズが用意される。このほかの付属品として、クリーニングツール、マイクロファイバークロス、ブラックアルミニウムケースがある。

 主な仕様としては、周波数帯域:5Hz〜100kHz、感度:100dB@1kHz、1mW、インピーダンス:2.1Ω@1kHzとなっている。

付属品の一覧。ブラックアルミのケースも質感の高いデザインだ。

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