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昼間は暑いから夜に散歩して、公園や路上にたたずんでる夏の夜の猫を撮影

2022年08月17日 12時00分更新

夜の団地猫。夜なので目がくりっとしてて、そこに小さな明かりが映り込んでるのがポイント。2022年8月 OMデジタルソリューションズ OM SYSTEM OM-1

 2022年6月の終わりごろ、例年より早く梅雨が明けて真夏がやってきて、昼間は暑いから夜散歩でもしようかと出かけてみたら、夜でも暑かった。いや、気温よりも湿度が高くて、風もなくて。夜散歩も健康に悪いやん、と思うことしばしば。

 それでも路上でぽつんとたたずんでる、よれよれのキジトラ。

ちょうど街灯との位置関係で逆光になってるんだけど、おかげで住宅街の明かりに紛れてたたずんでる感じが出て、気に入ってる1枚。2022年6月 OMデジタルソリューションズ OM SYSTEM OM-1

 公園のベンチで、ぽつんと隠れてるキジトラのハチワレ。

公園の藤棚の下にあるベンチに座ってたのだけど、肉眼だとなかなか気づかないレベル。なのに撮れてしまうのだから、昨今のカメラはすごい。2022年6月 OMデジタルソリューションズ OM SYSTEM OM-1

 物置の上のよれよれの段ボールに、ぽつんと隠れてる淡い色のハチワレ。

物置の上の段ボール、猫のために置かれているのかもしれない。そこにちょこんと1匹隠れてたのである。2022年6月 OMデジタルソリューションズ OM SYSTEM OM-1

 みんな急に暑くなって困ってるようであるが、だからといって、カメラを向けられた途端に怖い顔するのはやめてください。どうもシャッターを押す瞬間に顔をぐるんと動かしたようで、寄生獣みたいになっちゃったのだ。怖いけどおもしろいので、ここに披露いたします。

寄生獣かい!とツッコミたい1枚。夜なのでシャッタースピードは遅めで、ちょうどシャッターを切る瞬間に顔を振ったようだ。2022年6月 OMデジタルソリューションズ OM SYSTEM OM-1

 で、7月の夜猫写真はなくて(なかなか出会えなかったのだ)、いきなり8月。8月にもなると陽が沈むのも早くなり、早すぎた6月の夏よりもずいぶん過ごしやすく、夜散歩もちょっとは快適になった。

 ふらりと出かけたら、団地の中にかわいいハチワレがいた。建物の一部がくりぬかれて通路になっているところにちょこんと座ってたのである。這いつくばってカメラを向けたらこっちをじっと見つめてくれたのだが、暗いゆえに、大きくなった瞳に建物の明かりがちょっと映り込んでて、いい感じだったので冒頭写真にしてみた。

 さらに、夜の公園でたたずむ猫。6月に出会った猫と同じだ。

公園に猫がいたのでフェンスの外からカメラを向けてみた。公園の中と外でじっと見つめ合っているの図だ。さすがに深夜の公園は人がいなくて、猫ものんびりできるらしい。2022年8月 OMデジタルソリューションズ OM SYSTEM OM-1

 暗いときはシャッタースピード優先AEにして、マメにシャッタースピードを変える。とにかく暗いので、相手がじっとしてるときはシャッタースピードを遅めにして手ブレに気をつけて撮るし、ちょっとでも動きがあるときは、ISO感度がぐっと上がってもいいので、ブレないようシャッタースピードを速めて撮る。

 自分のカメラでは、ISO感度がいくつまでならクオリティを確保できるのかを頭に入れておいて、ISO感度とシャッタースピードをチェックしながら撮るのがポイントだ。

 

 そして最後は、りょうくん。妻と一緒にぶらぶらと夜散歩に出たら、車のボンネットにちょこんと座ってる人なつこそうな猫がいたのである。撮ろうとカメラを構えたら、近所のおばさまがとことことやってきて、なでなで。

いきなりとことことやってきて、猫をなでようとするおばさま。近所に住んでいる方で、この猫もよく知ってるらしい。2022年8月 OMデジタルソリューションズ OM SYSTEM OM-1

 話を聞くと、この車が止まっているおうちで飼っている猫で、「りょう」くんというそうな。このあたりでは有名らしい。古い住宅街ならではの光景だ。

 このりょうくん。ボンネットからぴょんと飛び降りたので、さすがに見知らぬ人に見つめられたら逃げるのかなと思いきや、1メートルくらい前まで近づいて、いきなりごろごろ転がったのである。

見知らぬ人の目の前でいきなりごろごろ転がる、りょうくん。転がる猫はかわいい。2022年8月 OMデジタルソリューションズ OM SYSTEM OM-1

 いやあ、この人なつこさは、近所で人気が出るわけだ。転がったままなでさせてくれるし。

暑くてへちゃっとなってるりょうくんの頭をなでるの図。されるがままでおとなしい。2022年8月 OMデジタルソリューションズ OM SYSTEM OM-1

 そんなりょうくんと遊んでたら、おうちの扉がいきなり開いて、飼い主の方が出てきたのである。びっくりして挨拶すると、心よく、りょうくんの話をしてくれた。

 そこらじゅうで転がるので、いつも顔が汚れてるとか、もう1匹飼ってるんだけどそっちは家から出ないとか。りょうくんも完全な外飼いではなく、夜になると家に入れてるんだそうな。で、たまたま、そろそろ家に戻そうと出てきたところだったらしい。今日はすぐそこにいてくれたからいいけど、姿が見えないときは近所を探すんだ、と言ってた。

 夜散歩してたら、見知らぬ人と猫談議をしてたという、不思議な深夜だったのである。

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筆者紹介─荻窪 圭

 
著者近影 荻窪圭

老舗のデジタル系ライターだが、最近はMacとデジカメがメイン。ウェブ媒体やカメラ雑誌などに連載を持ちつつ、毎月何かしらの新型デジカメをレビューをしている。趣味はネコと自転車と古道散歩。単行本は『ともかくもっとカッコイイ写真が撮りたい!』(MdN。共著)、『デジカメ撮影の知恵 (宝島社新書) (宝島社新書)』(宝島社新書)、『デジタル一眼レフカメラが上手くなる本』(翔泳社。共著)、『東京古道散歩』(中経文庫)、『古地図とめぐる東京歴史探訪』(ソフトバンク新書)、『古地図でめぐる今昔 東京さんぽガイド 』(玄光社MOOK)。Twitterアカウント @ogikubokei。ブログは http://ogikubokei.blogspot.com/

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