「AQUOS R7」は不満点を改善して1型センサーカメラの実力をフルに発揮できるようになった
性能は最強クラス
ついにワイヤレス充電にも対応
性能面を確認すると、搭載するチップセットはクアルコム製のハイエンド向けとなる「Snapdragon 8 Gen 1」で、メモリーは12GB、ストレージは256GB。従来のAQUOSシリーズのフラッグシップモデルと同様に、ハイエンドモデルにふさわしい内容であることは間違いない。
実際にゲームをプレイしてみても、やはり性能は最強クラスといえる。AQUOSシリーズのフラッグシップモデルの特徴でもあった、ディスプレーの240Hz駆動(120回の表示更新に黒の画面をプラスして秒間240回表示を実現)によるなめらかな表示もあってゲームプレイは快適だ。

「原神」のグラフィック設定はデフォルトで「中」。最高画質かつ60fpsに設定してもプレイは快適だが、さすがに本体がやや熱くなる
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また電源周りも改善がなされている。バッテリー容量は5000mAhと大容量で急速充電にも対応するが、何より大きな進化となるのはQi規格によるワイヤレス充電に対応したこと。AQUOSシリーズはフラッグシップモデルでも長らくワイヤレス充電に対応してこなかっただけに、ワイヤレス充電への対応は待望といえるもの。これでようやく他のフラッグシップモデルと肩を並べる機能を備えたといえるだろう。
通信面を確認すると、ドコモ版、ソフトバンク版ともにSIMは物理SIM(nanoSIM)とeSIMのデュアルSIM仕様。対応バンドも共通しており、どちらもバンドn79(ドコモの4.5GHz帯)やミリ波のn257(28GHz帯)、さらにはn3(1.7GHz帯)やn28(700MHz帯)など4Gからの転用周波数帯にも対応するなど、5Gバンドの充実度は比較的高い。
さらにIP68の防水・防塵やFeliCaに対応するのはもちろんのこと、アルコール除菌シートにも対応。ユーザーに安心感を与える機能・性能の充実度の高さは、国内メーカーならではといえる。
【まとめ】不満点の改善は図られたが価格が悩ましい
AQUOS R7はAQUOS R6の「綺麗だけどクセが強いカメラ」から大幅な改善がなされ、誰でも1型センサーの実力を活かした写真が撮影できるようになったことが、最大の進化ポイントといえる。手軽に取り出してすぐ綺麗な写真を撮影できる点は、カメラに力を注いだスマートフォンの最大のメリットと言えるだろう。
それ以外にもGoogleアシスタントキーの廃止やワイヤレス充電への対応など、従来機種の不満要素の多くが改善され一層使いやすくなったと感じるが、一方で機能追加の影響もあってか価格がソフトバンク版で18万9360円、ドコモ版で19万8000円(いずれもオンラインショップでの一括価格)と、従来以上に高額になってしまったのは悩ましい。端末としての満足感は高いだけに、価格が評価を分けるポイントになってくるといえそうだ。
シャープ「AQUOS R7」の主なスペック | |
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ディスプレー | 6.6型Pro IGZO OLED(19.5:9) 240Hz対応 |
画面解像度 | 1260×2730 |
サイズ | 約77×161×約9.3mm |
重量 | 208g |
CPU | Snapdragon 8 Gen 1(オクタコア) |
内蔵メモリー | 12GB |
内蔵ストレージ | 256GB |
外部ストレージ | microSDXC(最大1TB) |
OS | Android 12 |
5G対応 | ミリ波、サブ6 |
無線LAN | Wi-Fi 6 |
カメラ画素数 | 約4720万画素(F値1.9、19mm相当) +約190万画素(測距用) イン:約1260万画素(F値2.3、27mm相当) |
バッテリー容量 | 5000mAh |
防水/防塵 | ○/○(IPX5,8/IP6X) |
FeliCa/NFC | ○/○ |
生体認証 | ○(画面内指紋、顔) |
USB端子 | Type-C |
イヤホン | ○ |
カラバリ | ブラック、シルバー |
販売キャリア | ドコモ、ソフトバンク |
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