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【実機レビュー】5G対応で5万円台「Google Pixel 6a」やりたいことはこれで十分

2022年07月22日 02時00分更新

BluetoothオーディオはLDACによるハイレゾワイヤレス再生に対応しています

ハイレゾ対応で高音質。LE Audioはどうなる?

 Bluetoothオーディオについて付け加えておくと、Pixel 6aのハイレゾワイヤレス再生はLDACには対応していますが、aptX Adaptiveはサポートしていません。

 Bluetoothオーディオの音質向上・低遅延、1台の端末から複数の受信機に音声信号を送り出すブロードキャストなどの機能追加を実現する新規格「LE Audio」には対応するのでしょうか。確認してみたところ、「グーグルとしてLE Audioの将来性を大いに期待しているが、ベストなユーザー体験を提供するためにまだ検証が必要と判断する。今後実用の準備が整い次第、PixelデバイスにLE Audio対応を追加する予定」という回答を得ました。

 ソニーの「Xperia 1 IV」はファームウェア更新によるLE Audioへの対応を既に予告していますが、これはLE Audio Readyであることを特徴にうたうクアルコムSnapdragonシリーズの最新SoCを搭載するスマホだからこそなし得ることなのかもしれません。Tensorチップを採用するGoogle Pixelシリーズが、今後どのような形でLE Audioをサポートするのか注目したいと思います。

 Pixel 6aは上位機であるPixel 6 Pro、Pixel 6がTensorチップにより実現する洗練された体験を継承する、良質な5G対応の廉価機です。コンパクトになったことでカメラやボイスレコーダーとしてのハンドリングが向上して、筆者はとても良い印象を持ちました。ジーンズなどズボンのポケットに入れたまま、持ち歩きやすいです。画面がProよりも小さくなっているぶん、動画や電子書籍を楽しむ際には不便を感じることもありますが、慣れてくれば気にならない程度のサイズ差です。

 秋にはグーグルが上位モデルである「Google Pixel 7 Pro」「Google Pixel 7」の発売を予告しています。それぞれの端末についてまだ詳細は明らかになっていませんが、ハンディサイズで小回りが効く5G対応のPixelスマホを期待している方は、いまPixel 6aを選んでも十分に満足できると思います。

 グーグルは、今後もTensorチップを搭載するスマホにはカメラや音声認識、AIなどアップデートにより同等の価値あるモバイル体験を提供すると宣言しています。踏まえて考えれば、Pixel 6aはとてもコストパフォーマンスの高いスマホであると言えそうです。

 

筆者紹介――山本 敦
 オーディオ・ビジュアル専門誌のWeb編集・記者職を経てフリーに。取材対象はITからオーディオ・ビジュアルまで、スマート・エレクトロニクスに精通する。ヘッドホン、イヤホンは毎年300機を超える新製品を体験する。国内外のスタートアップによる製品、サービスの取材、インタビューなども数多く手がける。

 

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