週刊アスキー

  • Facebookアイコン
  • Twitterアイコン
  • RSSフィード

5年ぶりの"30"番台、Turing世代ローエンドGPUの実力は

2万円台からのGeForce GTX 1630は買うべき?ゲーム性能でコスパを考察

2022年07月08日 14時00分更新

文● 加藤勝明(KTU) 編集● ジサトラユージ/ASCII

解像度下げも検討したい「Apex Legends」

 次は「Apex Legends」で検証するが、144fps制限を解除する起動オプション(+fps_max unlimited)を追加し、画質はすべて最低設定とした。射撃練習場における一定の行動をとった際のフレームレートを「CapFrameX」で計測した。

「Apex Legends」1920×1080ドット時のフレームレート

 全体傾向としてはRainbow Six Siegeに似た感じだが、最低フレームレートを見るとほとんどのGPUで60fps台を大きく下回ってしまうため、一部シーンでは思い切りカクつくことが予想される。唯一例外はGTX 1650だが、それでも60fpsキープがやっとという印象。このクラスのGPUでApex Legendsをプレイするなら、画質を抑えるだけでなく解像度下げも検討すべきだろう。

内蔵GPUの頑張りが目立った「Tiny Tina's Wonderlands」

 「Tiny Tina's Wonderlands」ではAPIにDirectX 12、画質“最低”を選択。ゲーム内ベンチマーク機能を利用してフレームレートを計測するが、最低フレームレートはログから算出している。

「Tiny Tina's Wonderlands」DirectX 12、1920×1080ドット時のフレームレート

 ここまでGTX 1050 Tiに割と食らいついていたGTX 1630だが、Tiny Tina's Wonderlandsでは3DMarkのようにGTX 1050 Tiに大敗している。GTX 1630の少ないCUDAコアでも輝けるかどうかは、ゲーム側のエンジンあるいは描画負荷次第ということになる。ただそれ以上に、Ryzenの内蔵GPUがディスクリートのGTX 750 Tiを僅かではあるが負かしている点のほうが面白い。

最低フレームレートが落ち込みやすい
「ファイナルファンタジーXIV: 暁月のフィナーレ」

 FPSばかりが続いたので、次は「ファイナルファンタジーXIV: 暁月のフィナーレ」(FF14)の公式ベンチマークで検証しよう。画質は一番低い“標準品質(ノートPC用)”とした。スコアーのほかにレポートに出力されるベンチマーク中のフレームレートも比較する。

「ファイナルファンタジーXIV: 暁月のフィナーレ」ベンチマーク、1920×1080ドット時のフレームレート

「ファイナルファンタジーXIV: 暁月のフィナーレ」ベンチマーク、1920×1080ドット時のスコアー

 このベンチマークではスコアーがフレームレートから算出されるため、2つのグラフの形状はほぼ同じような感じになる。Ryzen内蔵GPUのざっくり2倍くらいのところにGTX 1630があると考えてよいだろう。ただ、GTX 1630はメモリーバス幅を絞っているためか、最低フレームレートの落ち込みがGTX 1050 Tiよりも大きいなど、ローエンドGPUならではの弱点が浮き彫りになった。

平均フレームレートでは健闘していた
「PSO2 ニュージェネシス」

 FF14ベンチよりさらに軽めのオンラインRPGベンチといえば「PSO2 ニュージェネシス」(PSO2NGS)のベンチマークだ。ここでは画質を最低の“1”に設定して検証する。ベンチマーク再生中のフレームレートを「CapFrameX」で計測した結果も見てみる。

「PSO2NGS」ベンチマーク、1920×1080ドット時のフレームレート

「PSO2NGS」ベンチマーク、1920×1080ドット時のスコアー

 このベンチでも、GTX 1630の平均フレームレートはRyzen内蔵GPUの2倍近く。ただ、スコアーはフレームレートが高いほど加速的に上昇するような集計をしているためか、差はもっと大きくなっている。ここでもGTX 1050 TiにGTX 1630が大きく引き離されているなど、ローエンドGPUならではの制約が結果に表れている。

この記事をシェアしよう

週刊アスキーの最新情報を購読しよう

本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります

この連載の記事