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完成度の高いM1を上回るM2搭載「MacBook Pro 13インチ」その性能と位置付け【本田雅一】

2022年06月23日 09時00分更新

MacBook ProのM2搭載機とM1搭載機でテストを実施した

 機構設計の面で前モデルと全く同じであるため、注目は搭載プロセッサのみと言っても過言ではない。省電力化が進んだ製造プロセスとはいえ、線幅が同じであるため、あまり大幅な高性能化は望めないと思っていたが、実際には同じ熱設計電力の中で有意な高性能化が実行されている。

 特にモバイル環境で動画メディアを扱う場合、Media Engineの搭載が大きく効いてくる。iMovieでも利用されているため、カジュアルに動画編集を楽しむ層にも有益な進化だ。少なくともCPU志向の強いアプリケーションでは発生する熱は増えておらず、高性能化した一方で快適性は失われていない。GPUをフルに回す場合の最大消費電力は増えているようだが、消費電力増分にも増してパフォーマンスが向上しており、決してマイナス要因ではない。

 ただしファンレス設計のMacBook AirとのGPUパフォーマンス差は、M1のときよりも広がる可能性がある。M2搭載機のどちらを選ぶかは目的次第だが、SoCとしてのM2は完成度の高かったM1をさらに上回っているというのが率直な第一印象だ。

 

筆者紹介――本田雅一
 ジャーナリスト、コラムニスト。ネット社会、スマホなどテック製品のトレンドを分析、コラムを執筆するネット/デジタルトレンド分析家。ネットやテックデバイスの普及を背景にした、現代のさまざまな社会問題やトレンドについて、テクノロジ、ビジネス、コンシューマなど多様な視点から森羅万象さまざまなジャンルを分析する。

 
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