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G-Master Axilus NEO H670/D4をレビュー

Core i5-12400&RTX 3050で20万円切りのゲーミングPC、「美しさ」も性能も大満足の理由

2022年04月13日 11時30分更新

G-Master Axilus NEOの魅力はその美しさ!

 サイコムはデュアル水冷の「G-Master Hydro」、静音性を追求した「Silent-Master NEO」、高品質の「Premium Line」など個性的なシリーズを展開している。そして、この「G-Master Axilus NEO」をひと言で表すなら、「美しさ」という言葉がふさわしい。これはシンプルな美しさを追求したNZXTのPCケース、「H510i」の白モデルを採用している点が大きく影響しているだろう。

 H510iは角まで直線でかっちり作られたシンプルデザインが特徴。曲線や曲面を排除し、NZXTのロゴすらうっすらと表示するだけというこだわりようだ。サイコムもそんなPCケースの雰囲気に最大限配慮しており、小さめの自社ロゴマークをフロント右下の目立たない位置に貼っている。

 また、本体は反射の少ない凹凸のある塗装なので高級感がある。広い面積への単色塗装は、色ムラやケースの歪みなどが目立ってしまうものだが、このPCケースに限ってはそういったものを一切感じない。装飾がないフロントパネルも、その自信の表れだろう。

 しかし、いくらPCケースの外見が美しくても、サイドの強化ガラスパネルを透して見えるPC内部が汚くては興醒めだ。だが安心してほしい。PC内部は長年数多くのBTOパソコンを手掛け、組み立て方にこだわり続けてきたサイコムならではのケーブルレイアウトで、上品に仕上がっている。

PCケース内はブラック、シルバー、ホワイト、グレイといったモノクロな色調。ケーブルがほとんど目立たないキレイな組み立て方が実にサイコムらしい

 写真を見てもらえれば一目瞭然。フロントパネルやファンなどのケーブルは裏配線で見えず、ビデオカードやマザーボードの電源ケーブルも同じ色調なのでまったく目立たない。強化ガラスパネル仕様のゲーミングPCは、やたらと内部のPCパーツを光らせる志向のモデルが多い。しかし、LEDはストリップのみにとどめ、ケーブルレイアウトの美しさだけでここまで魅せるPCも珍しい。

 もちろん、見た目がいいだけではなく、各パーツのこだわりも健在だ。例えば、CPUクーラーはNoctua製の「NH-U12S redux」を採用している。

NH-U12S reduxは定番の「NH-U12S」をベースに、ヒートパイプを減らすといった簡易化を進め、コストパフォーマンスが向上したモデルだ

 NH-U12S reduxは静音PCで多く採用している「NH-U12S」をベースにした廉価版という位置付けだが、十分な冷却性能がある。個人的にNH-U12Sよりもいいなと思った点が、ファンの色がグレー系になっていること。いつもの茶色系もNoctuaらしくていいが、このPCケース内では浮いてしまうだろう。その点、グレー系であれば悪目立ちすることなく、色調を統一したクールな印象になる。

 G-Master Axilus NEO H670/D4はコストパフォーマンスを重視したモデルだが、性能へのこだわりを捨ててまで低価格化しているわけではない。その証拠が、PCケースのデフォルト装備にはないフロントファンを追加している点だ。

フロント下部にFractal Designの120mmファン「Dynamic X2 GP-12」を搭載。ビデオカードに冷たい外気を送るためのエアフローを強化している

 このフロントファンは最下段に設置しており、冷たい外気を直接ビデオカードへ送り届けられるので、長時間のゲームプレイでも安心して遊べるだろう。ちなみに、PCケースファンはこのフロントの吸気ファンのほか、背面と天面にそれぞれ排気ファンを装備。背面ファンはCPUクーラーから出た熱風を効率良く外部へ排出し、天面ファンは熱のこもりやすいPCケース上部の環境に配慮している。

 そして、これらのファンはNZXT独自のファンコントローラーに接続され、回転モードなどが変更できるようになっていた。

PCケースの裏面側はケーブルがキレイに束ねられている。左上部にある四角いユニットがファンコントローラーだ

ファンコントローラーにつないでいるファンはNZXTのユーティリティーソフト「CAM」から設定を変更できる。「静音」や「パフォーマンス」といったモードがある

 なお、ファンコントローラーにはLEDストリップも接続されており、こちらもユーティリティーソフトから色や明るさを調節できる。LEDストリップは天面と目隠しの裏の2ヵ所で、電源を入れると上品にPCケース内部を照らしてくれる。

裏配線で使う目隠しの裏に、LEDストリップを装備。間接照明のような光り方がしゃれている

ユーティリティーソフトからLEDの色や明るさ、発光パターンなどを変えられる

 一方で、いくらデザインが良くても、使いやすさが犠牲になっていては意味がない。その最たるものがフロントインターフェースだが、天面の手前部分にはしっかりとUSBを装備しているので心配ない。

電源ボタンの左に、USB Type-A、USB Type-C、ヘッドセット端子がある

 フロントインターフェースのUSBはUSBメモリーやゲームコントローラーなど、一時的に接続したいデバイスを使う時に便利なもの。ポート数こそ少ないものの、アクセスしやすい位置にある点はありがたい。

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