第363回
最新エントリー向けGeForceの実力を試す
Ampere世代の“50番台”GPU、GeForce RTX 3050をレビュー! 低コストにDLSSを導入できるGPU
実はRadeonが強かった「Halo Infinite」
続いては「Halo Infinite」で検証する。画質は“ウルトラ”とし、Async Computeも有効にしている。ローカルサーバー上でマップ“Fragmentation”によるBot対戦を立ち上げ(ただしBotはゼロ)、一定のコースを移動した際のフレームレートを「CapFrameX」で測定する。
GeForce内での序列は、WQHD以下の解像度ではこれまでの検証と同じくRTX 3060>RTX 2060>RTX 3050の順となったが、本作ではRX 6600が良いフレームレートを出せている。RTX 3060に対し、RX 6600はフルHD時の平均フレームレートで10%程度上のパフォーマンスを出しているようだ。一方、スペックを絞りに絞ったRX 6500 XTの性能は芳しくなく、RTX 3050はRX 6500 XTよりもフルHD時で1.5倍の平均フレームレートを出している。
ただ、解像度が上がり4Kになると、RX 6600やRTX 2060が息切れする様子が見られる。前者はInfinity Cacheの少なさとメモリーバス幅の制約によるボトルネック、後者はVRAM使用量によるボトルネックが効いたと考えられる。
レイトレーシング入りの「DIRT 5」ではRTX 2060に肉迫
せっかくRTX 30シリーズのエントリーが出たのだから、レイトレーシングを利用したゲームでのパフォーマンスも見てみよう。まずは「DIRT 5」で検証する。解像度は固定設定、画質は“Ultra High”、レイトレーシングによる影表現やVRSも有効とした。ゲーム内ベンチマーク機能を利用してフレームレートを計測する。GTX 1650はレイトレーシング非対応なので同列で比べるべきではないが、参考値として掲載している(以降同様)。
ここまでRTX 3050は、2060に対しフレームレートにして10%程度のビハインドを強いられてきたが、DIRT 5では最大でも約6%差にとどまっている。ゲーム側の設計次第では、RTX 3050は2060に肉迫する場合もあるのだ。ただ、RTX 3050で快適に遊ぼうというのであれば、Ultra HighではなくHighやMedium程度に画質を落とす必要があるだろう。
RTX 2060を逆転した「Forza Horizon 5」
続いては「Forza Horizon 5」で検証する。画質は“エクストリーム”とし、ゲーム内ベンチマーク機能を利用してフレームレートを計測する。エクストリーム設定なのでデフォルトでレイトレーシングの項目も“高”となる。リザルト画面では様々な数値が出てくるが、そのうちGPUフレームレートを比較する。
ここで驚くのは、RTX 3050が2060に対し10%前後高い平均フレームレートを出しているという点だ。これはTuringとAmpereのアーキテクチャーの差(浮動小数点演算専用のCUDAコア群が新設)もあるが、フルHD環境では8GB近くVRAMを消費するという点も強く響いていると考えられる。このゲームを最高画質で遊ぶにはGTX 1650やRX 6500 XTでは完全にパワー負けするが、RTX 3050ならば画質をやや絞ることで楽しむことができるだろう。惜しむらくは、DLSSやAMDのFidelityFX Super Resolution(以下、FSR)といったより優れたアップスケーラーに対応していないことだけだ。
週刊アスキーの最新情報を購読しよう
本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります