週刊アスキー

  • Facebookアイコン
  • Twitterアイコン
  • RSSフィード

NTTコミュニケーションズ オープンイノベーションプログラム成果発表会「ExTorch Open Innovation Day」

船舶DXからAIメンタルケア、オンライン農業まで NTT comの共創成果発表

2022年01月27日 12時00分更新

オンライン農業を実現するプラットフォームを構築

 5つ目のテーマは、PLANT DATA株式会社×NTTコミュニケーションズ プラットフォームサービス本部 データプラットフォームサービス部による「Smart Data Platformを活用した生育支援業務の自動化・高度化」。

PLANT DATA株式会社 代表取締役CEO 北川 寛人氏(右)、NTTコミュニケーションズ株式会社 プラットフォームサービス本部 データプラットフォームサービス部 野村 大和氏(左)

 農水省によると農業人口は年々下降傾向にあり、今後5~10年後には現在の半数以下になると予測される。その一方で、法人企業による大規模な施設園芸は増加しており、施設園芸野菜の主要5品目であるトマト、キュウリ、イチゴ、ピーマン、ナスの国内生産量は増加傾向にある。

 これらの施設園芸は、野菜栽培の中でも労働時間が高く、そのうち栽培管理業務が35%を占める。栽培ノウハウを可視化し、IoT機器で省力可/自動化するため、PLANT DATAの植物の生育情報の計測技術とNTTのSmart Data Platformを組み合わせてオンラインで提供するサービスを開発。植物工場内の植物生体データや日照や温湿度などの環境データを自動計測・撮影し、クラウドに収集。ユーザーはAIで解析した栽培情報をスマホやタブレットから確認できる。

 サービスは月額課金のサブスクモデルで提供し、2022年中には国内法人の大規模施設園芸向けにサービスをリリース予定だ。

 セッション後半では、2019年度に採択された「風況データ活用チーム」と「Beamoチームのピッチが行われた。

 風況データ活用チームは、風の影響を受けやすいドローンの安全な飛行を守る「風況データプラットフォーム」を開発。

 メトロウェザー株式会社の開発するドップラー・ライダーをNTTコミュニケーションズの通信用の鉄塔やビルに設置し、風速や風向をデータを取得。ユーザーには3D風況マップでリアルタイムに風況情報を提供することで、ビル風や突風を回避した航行が可能となる。

 2020年度に長崎県五島列島や香川県三豊市での実証実験、2021年度はエッジコンピューティングに活用に向けた実証実験を実施。2022年にサービスインの予定だ。

風況データ活用チーム

 3i IncとNTTコミュニケーションズのコラボによるBeamoチームは、データセンター向けの現場調査/建物管理の効率化を目的に、iPhoneと360度カメラを使ってストリートビュー撮影ができるサービス「Beamo」を開発。電波やGPSの届かない場所でも撮影可能で、クラウドにアップロードすると編集なしですぐにストリートビューとして見ることができる。構造物などの距離の計測も可能だ。国内外65のデータセンター/局舎で社内活用しており、2021年8月にNTTビズリンク社から正式リリース済みだ。

Beamoチーム

通信ビルを活用したSharing Drone Platformが審査員特別賞を受賞

 審査の結果、審査員特別賞は、テーマ3「通信ビルを活用したSharing Drone Platformの実現」を受賞。明らかにメンテナンスニーズがあることが受賞の理由となった。 オーディエンス賞は、テーマ2「完全無人化された次世代データセンターの創出」が受賞した。

「ASCII STARTUPウィークリーレビュー」配信のご案内

ASCII STARTUPでは、「ASCII STARTUPウィークリーレビュー」と題したメールマガジンにて、国内最先端のスタートアップ情報、イベントレポート、関連するエコシステム識者などの取材成果を毎週月曜に配信しています。興味がある方は、以下の登録フォームボタンをクリックいただき、メールアドレスの設定をお願いいたします。

この記事をシェアしよう

週刊アスキーの最新情報を購読しよう

この特集の記事